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まもなくロシアのウクライナ侵攻から9ヶ月となるのですが、この謎のロシア軍について親ロシア勢力の司令官が「ロシア軍の喪失の6割がロシアからの攻撃で発生した」などと主張していると報じられています。

海外メディアによるとウクライナの親ロシア勢力の一つである自称ドネツク人民共和国(DPR)でボストク大隊のアレクサンダー・コダコフスキー司令官によると「南部マリウポリが陥落した今年5月、ロシア軍損失の60%はロシア軍によって発生した」と話したと報じています。

具体的には「迫撃砲部隊が電子標的システムを使用できなかったために味方に向けて砲撃。通信不良も深刻で味方戦車の移動経路上に対戦車地雷を敷設していた」と具体的な内容を付け加えました。

これについて何かの作り話の可能性もあるのですが、2022年11月3日にウクライナ軍に捕まるなどして捕虜になったロシア軍人たちは戦場でウクライナ軍ではなく味方の砲撃を受けたという主張しておりある程度根拠のある話と考えられます。

ロシア軍は7月には南部戦線ヘルソン州でロシア軍が保有した攻撃ヘリコプター1機がロシア軍により誤って撃墜されたケースもありその機体は高価なKa-52エレゲーターでした。

コダコフスキー司令官の「ロシア軍の損失の60%は味方によるものだ」という主張の正確な根拠を明らかにしていないものの、米国のシンクタンクは「部隊間の相互連携が雑で司令官が頻繁に入れ替わるなど指揮命令体系に混乱が生じている可能性がある。結果的に味方を攻撃する事例が増えたのではないか」と指摘しています。
ウクライナによると開戦後に戦死したロシア軍兵士は7万5000人に達するといい、ウクライナ軍の戦死者数は今年9月初め9500人と発表しています。



いずれにしてもロシア軍については通信が普通の市販トランシーバーを使用しているなど情報の取り扱いがダダ漏れになっているという指摘が当初からされています。したがって、もしかしたらウクライナがアメリカと協力するなどしてロシア軍に嘘の情報を流すなどして混乱させている可能性もあります。

侵攻する側が統率が取れていないというあまりに雑な戦略になっているのですが、ロシア軍の当初の動きからも明らかに軍の指揮命令系統に問題があることが指摘されています。現在、首都陥落に失敗したロシア軍が今後反転して勝利するという未来は現在の戦力・士気の低さを考えてもウクライナの全都市に核攻撃でもしなければ達成は不可能と考えられます。

参考