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集団で組織的に活動する動物。人間を始め虫でも存在するのですが、ミツバチを調査した研究として社会的なミツバチはそうでない個体よりもより長距離を移動することがわかったと報じられています。

人間であれば社交性がある人は行動力があり外に出て遊ぶというイメージがありますが、そうではない人はどちらかというと一人でいる時間や家で何かしているような活動的ではないという印象を受けます。では虫の世界はどうなのか。

Social Bees Travel Greater Distances for Food Than Their Solitary Counterparts - Neuroscience News

ブリストル大学が行った研究によると、体の大きさ、巣のサイズ、コミュニケーションなどいくつかの特性から社交的と判断されたミツバチはそうではない個体よりもより長い距離を移動していたことがわかったといいます。

これら社交的なハチはさまざまな種類のコミュニケーション方法を進化させているといい、蜜を採取できる非常に価値のある花を見つけた個体は仲間に見つけた位置などを体を使って教え、より多くのミツバチはその花を探し出すなどして同じ種類の花を好むようになるといいます。

しかし、より大きな巣となるとミツバチは巣の近くでは競争が激しくなるためより遠くに移動する必要があるといいます。

この研究はミツバチの行動力を調査したというよりもその行動力から周囲の自然保護についても研究されているもので、この特性を利用することで好みの花を見つけさせたり特に社会的なミツバチは最も重要な受粉者であり絶滅危惧種の植物の保護に影響を与えている可能性があるとしています。

ブリストルの生物科学学校の筆頭著者であるクリストフ・グリューター博士によると「社会的なミツバチは絶滅危惧種の植物の保護に特に重要かもしれません。多くの社会的なハチの種は巣箱で飼うことができるので、遠隔地の植物の受粉を助けるために活用できるだろう」としています。

また、ミツバチの行動力については社交的なミツバチは孤独な蜂よりもはるかに広い範囲で食物を集めることがわかったとしており、個体数減少が報告されているミツバチとそのミツバチが受粉する植物の両方を助ける効果的な保護戦略を計画するのに役立つだろうと説明しています。