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40数億年に地球が誕生し現在まで地球上には未だに大量の水が存在しています。この水に関して地球のマントル層に海の水量の少なくとも6倍ほどの水が存在している可能性があると研究結果が報告されています。

これはゲーテ大学の地球科学研究所がネイチャーに発表した研究で、過去ボツワナで採取されたダイヤモンド原石に水から地球深くの地下に大量の水が存在している可能性が示されたとしています。

実はこのダイヤモンド原石は地下660kmで形成されたと考えられています。これは地球上の上部マントルと下部マントルの境界にあたる領域遷移層と呼ばれるところになります。

研究者は「この研究では領域遷移層が乾いたスポンジではなくかなりの量の水を保持していることを実証しました。これはまた、ジュール・ベルヌの地球内部の海のアイデアに一歩近づくことにもなります」と話しています。

ダイヤモンド原石に水が含まれていることについて仮にそこに水があるとしたら超高温かつ超高圧の環境になっているといい、領域遷移層の規模から推定される存在する水の量は私達が触れることができる地球上に海にある全ての量の最大で6倍程度と推定しています。ちなみに地下660kmは24万気圧になっているとされています。1気圧は地球表面です。

今回研究したダイヤモンド原石はリングウッダイト (地球のマントル内で高レベルの圧力と温度の下でのみ形成され水を非常によく保持できる元素) が最も多く存在する地球のマントルの領域で結晶化しました。同様の研究は2014年にも発表されていたものの信憑性には疑問があったといいます。ただ今後のについては別のダイヤモンド原石を発見できればより確実になるとしており、今後も研究が期待されています。