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12月に入り冬を迎えたウクライナ。ロシアからの一方的な侵攻を受け、北部東部南部の沿岸・国境地帯は廃墟となったのですが、ここにきてアメリカのボーイングが地上発射小口径爆弾(GLSDB)のウクライナへの輸出を打診したと報じられています。

地上発射小口径爆弾(GLSDB)とは小口径爆弾という戦闘攻撃機などに搭載する滑空型の小型精密誘導爆弾を地上からロケットモーターで発射して地上ターゲットを破壊する兵器です。開発したのはボーイング。そのボーイングがアメリカ国防総省にウクライナに供給してはどうかと打診し、既に政府は検討に入ったと報じられています。

Ground-Launched Small Diameter Bomb Would Double Ukraine’s Precision Strike Range



現在ウクライナに展開している地上運用型の長距離兵器としてはHIMARS ハイマースが知られており、227mm ロケット弾を発射するものがあります。こちらはGPS誘導が行なえます。
このGLSDBは予想ではこれよりもさらに攻撃力、特に敵の拠点をピンポイントで攻撃することが可能となるため敵部隊の心臓部を叩くという運用も可能となると考えられます。



現時点で輸出するという判断にはなっていないものの記事によると『承認された場合、最初の GLSDB は早ければ 2023 年春にウクライナに配備される可能性があり、戦線がどのように変化するかに応じて、武器が春の攻撃に、または反撃に利用できる可能性が高い』と説明されています。

GLSDBの性能としては装甲車から各種戦車、堅固な掩蔽壕まで地上ターゲットのさまざまな標的を破壊するのに十分な火力がある兵器で、貫通弾頭と爆破弾頭を組み合わせた弾頭を用いることで深く浸透したち起爆することも可能であり敵が仮にコンクリート造の建物に拠点を作ったとしても撃破可能です。