地球を含む太陽系の天体に落下しているのは隕石です。特に生命に危機的な隕石が落下したのは地球上では今から6600万年前、K-T境界で知られるメキシコにある巨大隕石で直径10km程度の天体が衝突したことを受け、鳥類以外の恐竜が絶滅。地球上の生物種の75％程度が姿を消しました。

では今回火星で注目されたのは北極圏に存在する120kmのクレーターです。ロモノソフ クレーターと名付けられたこの隕石衝突は今から34億年前に形成されたれたと考えられています。過去の研究、例えばバイキング1号という1976年に火星の北赤道付記に着陸しました。その平原で見つかった散らばった岩石が見つかっていたのですが、これがどうやらこの衝突生まれた巨大津波の痕跡ではないかと考えています。

Megatsunami swept over Mars after massive asteroid hit the Red Planet | Space
https://www.space.com/mars-megatsunami-massive-asteroid-impact-crater

アリゾナ州の惑星科学研究所の惑星科学によると、仮にこのバイキングが撮影したものが巨大津波の堆積物とした場合、当時存在していた海や水の量などからシミュレーションした結果はいくつか想定されるのですが、例えば直径9kmのものが比較的強い地面に落下した場合は1300万メガトンのエネルギー、弱い地面に落下した場合は直径3km、50万メガトンの威力が必要となると推定しています。



これにより巨大津波が発生し落下地点から1500km先まで到達する波が作られ、その高さは海面では高さ500m、陸上では250mに達した可能性があるとしています。

この隕石衝突が仮に正しいとして当時の火星に生命が存在していたのかについてはよくわかっていないものの、この隕石により何万年も続く海底熱水システムを生成され熱エネルギーと栄養豊富な環境を提供していた可能性はあると指摘しています。