image_173

毎年寒くなると流行するのは風邪つまりコロナウイルスとインフルエンザウイルスによる咳や発熱といった症状です。ではなぜ冬に流行するのか。実は換気などの原因以外にも『気温』が理由とする新たな研究結果が示されました。

確かに夏に比べて換気する回数は減るもののそれでもエアコン社会であり換気の回数は夏も冬もそれほど差があるとも言えません。しかし毎年冬になると風邪やインフルエンザが流行し、学校などでは学級閉鎖がとられることがあります。

Why colds and flu viruses are more common in winter | CNN
https://edition.cnn.com/2022/12/06/health/why-winter-colds-flu-wellness/index.html

この研究はThe Journal of Allergy and Clinical Immunologyに掲載されたスタンフォード大学の鼻科医ザラ・パテル氏ら研究チームの論文で、気温が9度下がるだけで細菌やウイルスと戦う鼻孔内細胞の実に50%が死滅してしまうことを発見したといいます。

この研究は実験室で人間の組織を使用して免疫反応を研究したものであり、実際に誰かの実際の鼻の中で行われている研究したものではありませんと補足されされているのですが、気温がわずかに下がるだけで本質的に免疫力の半分を失ってしまう可能性が示されているとしています。
研究者によると自然免疫応答の1つの要因について生物学的、分子的な説明が得られたのはこれが初めてです主張しています。

具体的な内容は医学的な言葉が多いので難しいのですが、細胞外小胞 (EV) というものが重要らしく通常の細胞のように分裂できないこの細胞が呼吸器ウイルスや鼻孔に侵入する細菌を防ぐことを発見したといいます。
気温が低下すると細胞外小胞 (EV) の生産が遅れ、細菌を攻撃するマイクロ RNA などの他の免疫系も低下することで、結果に気温低下で細胞外小胞 (EV) が42%ほどその機能が失われ、全体的に見れば約50%ほど低下するとのこと。

パテル氏によると、冬の間、風邪やインフルエンザを防ぐ驚くほど簡単な方法があるといい、それはマスクを着用して鼻腔が冷たくなりすぎないようにすることだといい、ウイルスを体内に入れない以外も細胞を守るというもう一つの理由がマスクにあると指摘しています。

*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。