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先日米議会で演説したのはロシアからの侵攻を受けているウクライナのゼレンスキー大統領。侵攻後はじめて外国に訪問した国がアメリカとなったのですが、いったいどのようなルートでアメリカに行くことができたのでしょうか。

先日、米議会での演説に加えバイデン大統領との首脳会談も実施したゼレンスキー大統領。実に300日ぶりに外国を訪れる機会となったのですが、気になるのは彼がいったいどのような経路を辿ってアメリカにむかったのかです。

実はこれは非公開でよくわかっていません。この8000km離れたアメリカまではゼレンスキーの絶対的な安全性の確保が必要であり懸念され自体が生じた場合は訪米が全面的に取り消される可能性も考えられるためです。

まずゼレンスキー大統領が訪米するとはじめて報じられたのは米国東部時間基準で21日深夜午前1時。米国とウクライナが同時に発表しました。しかし、ジェレンスキー大統領の移動経路やその方法については知られている事実は多くありません。ゼレンスキーは前日の20日に戦争の最大激戦地に挙げられるウクライナ東部を訪問しています。

その後、ウクライナ西部国境に隣接するポーランドの駅で彼の姿が撮影されています。その後はポーランド・ルジェスゾウ空港から米国軍用機に乗って移動したとみられています。ルートとしてはウクライナ西部に移動しポーランドに入国。駅からポーランド空港に移動し北海を飛行、アメリカの空軍基地に移動したということになります。

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▲C-40B

またポーランドからアメリカへの飛行はアメリカの軍用機が動員されました。イギリスメディアはゼレンスキー大統領は米空軍の政府高官・人員輸送機のC-40Bに搭乗したと推定されると報じており、当該輸送機はポーランド現地時刻で午前8時15分に離陸しました。

飛行機を追跡するサイトによるとゼレンスキー大統領を乗せた軍用機はポーランドから出発してドイツとイギリスなどを過ぎて大西洋に移動。コード名が「SAM910」の該当軍用機の移動経路は飛行経路追跡サイトに表示されました。「SAM」は「スペシャルエアミッション」(Special Air Mission・特別空中任務)の略語です。

またジェレンスキー大統領を乗せた軍用機が北海に到着する前、NATOの警護にあたったとしており「ドイツのNATO空軍基地から空中早期警報(AWACS)が離陸し海域をパトロールしていた」と伝えた。

さらにジェレンスキー大統領を乗せた軍用機が北海上空に差し掛かったとき、イギリスのサフォーク・ミルデンホールの空​​軍基地から米空軍F-15E戦闘機が離陸。該当戦闘機は軍用機がスコットランド上空に安全に進入したことを確認した後、基地に帰投しました。
米国政府筋によるとCNNに対して「米国がゼレンスキー大統領の訪問に関する一連のセキュリティに介入している」と明らかにしています。

いずれにしてもアメリカなどNATOに守られる形での移動となったのですが、これは仮に機体、一連の移動任務に手を出した場合は「アメリカとの全面戦争になる覚悟をしろ」という強い意思を感じる対応となりました。いずれにしてもテロなど懸念されたのですが、現時点でウクライナとアメリカおよびNATO各国とは強い繋がりが既に存在していることが伺える訪問となりました。