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寒い冬を迎え更に出歩くことも少なくなるのですが、歩行することは少なくとも体に良い事がわかっています。今回はアメリカの研究機関が具体的な歩行数と健康について調査した内容を紹介していきます。

これはヴァンダービルト臨床トランスレーショナル研究・研究所が行ったものではじめて毎日の歩行と私達の慢性疾患リスクの低下を示す研究になっているとしています。

Association of step counts over time with the risk of chronic disease in the All of Us Research Program | Nature Medicine
https://www.nature.com/articles/s41591-022-02012-w
First-of-Its-Kind Study Confirms Daily Steps Lower Chronic Disease Risk : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/first-of-its-kind-study-confirms-daily-steps-lower-chronic-disease-risk

研究は米国の6,042人のウェアラブル デバイスから収集された実社会におけるデータを収拾したというもので毎日歩くことが私達に病気を低減することにつながっていることを明らかにしています。具体的には参加者1人あたり平均4年間の活動が記録・追跡されています。サンプルは自分のFitbitを1日10時間以上、少なくとも6か月以上着用した人のみ集計しているとのことです。

では具体的に歩行数と慢性予防について紹介するとこのようになります。
まず1日の歩数が増えるにつれてほとんどの慢性疾患のリスクが低下することが示されたとしています。例外は高血圧と糖尿病です。この2つのケースでは1日あたりの歩数が約8,000~9,000歩に達すると上限になるといいこれ以上歩数を増やしても差は見られなかったとのこと。

また約8,200歩以上になると肥満、睡眠時無呼吸症候群、胃食道逆流症(GERD)、大うつ病性障害などの状態のリスクを大幅に減らすといい、このくらいがちょうどいいとしています。

そして毎日の歩数を6,000から11,000に増やした太りすぎの人の例では、同じ毎日の歩数を維持した人よりも肥満になる可能性が64%も低下したことが確認できたとしています。

この研究については被験者は比較的若くほとんどが白人で女性かつ大学教育を受けておりFitbit デバイスを所有しているため平均してほとんどの成人よ​​りも活動的だったとしています。しかし研究者はそれでも確かな差は見られたことは肯定的に受け止めているとのこと。

このような研究は歩行と健康の直接的な因果関係は示されてはないものの関連性は十分に強いものであり毎日より多くの歩数かつ、ペースをあげることで病気のリスクを減らしていると見ています。

*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。