岸壁や砂浜に押し寄せる波。その中に奥まで波が到達した跡をみることができます。実は波も一定ではなく、10波に1波は1.3倍、100波に1波は1.6倍、1000波に1波は2倍に達すると言われています。つまり置くまで到達した跡はこのような波が作り出したものになるのですが、では数万回に1回、数千万数に1回となればどうなでしょうか。

Rogue Wave（暴れ波）は北大西洋に設置されたブイにより観測されたもので、2020年11月に観測されたものは過去の記録の中でも最も極端なものとなりました。

記事によると、この波はブリティッシュ コロンビア州の沖合で高さ 17.6 メートル (58 フィート) までブイが持ち上げられたというもので、なんと推定で1300年に1回くらいしか発生しないと推定されています。

この特殊な暴れ波は昔から伝承が残っていたのですが、観測されたことがなく民間伝承レベルの物語とかが得られていました。しかし、現代文明では特殊な波は何度か観測されていたといいます。この波を観測したブイはMarineLabsという研究機関が深海の危険性を調査するため設置したものだとしています。



ビクトリア大学の物理学者 Johannes Gemmrich 氏によると今回観測された波は「公式に記録されたものとしては最大の暴れ波である可能性が高い」としており、荒れる海域では確かに高波は作られるもののこれほど大きいものは無いと断言しています。

問題はこの波がどのように発生するのかよく分かっておらず、モデルが作られば高波が発生しやすい時期などをより正確に予測することもできるのではないかとしています。

ちなみ非公式のものとしては1995年1月1日に推定高さ26mの巨大波が発生しノルウェー沖約160キロメートル の石油掘削プラットフォームに衝突するという出来事があったとしています。