記事によると患者は53歳のドイツ人男性で、HIVを治療するために幹細胞移植を受ける治療を施し、治療自体は2019年に完了していたといいます。その後、経過観察が続いたのですが、手術から4年が経過し現在体内名からHIVのウイルスが検出されないということから、公式にHIVが治癒つまり完治したと判断されました。

https://abcnews.go.com/Health/5th-person-confirmed-cured-hiv/story?id=97323361

HIVで幹細胞移植というのはあまり耳にしないのですが、過去にも治癒した例が存在しており2009年に同じくドイツで手術したところHIVが治癒するという初の成功事例となりました。その後はイギリスやアメリカでも白血病治療として幹細胞移植を受けたケースで治癒した例も報告されておりこれまで4人でした。

現在世界ではHIV感染者はわかっているだけで3800万人いるとされています。HIVは不死の病として知られていますが早期治療が行えれば平均寿命は数年～10年程度しか変わらないとされています。

▼幹細胞移植で治癒したケース


今回の幹細胞移植については患者を救う有力な手段となると考えられるのですが、状況としてはそれほど良いとはいえず高い技術と患者の側のリスクも大きく現時点では感染者全員に行えるような手段ではない」と説明されています。

ちなみに幹細胞移植せずに完治したケースは極めて稀であり2021年に2人目が報告されています。詳しい数値は不明なのですが、世界で7人程度かそのくらいの数しかいないということになります。