ベラルーシ

ウクライナと同じソ連に属していたベラルーシ。現在ロシアとは繋がりがある国であり度々ニュースでも出てくるのですが、ウクライナメディアによるとロシアの極秘文書としてベラルーシをロシアの一部にするという内容を入手したと発表しています。

複数の海外メディアによると、この情報はウクライナ・メディアの「キーウ・インディペンデント」が入手したというもので、内容としてはロシアがベラルーシを連邦国家の形で吸収する方策が記載された17ページ分量の文章だとしており、そこには2030年までに政治、外交、司法システムなど国の仕組みはもちろん、経済、文化、教育、軍事まで掌握するという趣旨の内容だったとしています。

「プーチン大統領、7年以内にベラルーシを吸収」文書暴露…露・NATOが立ち向かう(1) | Joongang Ilbo | 中央日報
https://s.japanese.joins.com/JArticle/301260?sectcode=A00&servcode=A00

問題なのはこの情報が正しいのかです。残念ながら記事ではどのような経緯で入手したのかは当然示されておらず、捏造されたものの可能性もかなり高いのですが、記載された内容によると、2030年までにベラルーシの現在の通貨や課税、言論をロシアに統一するとしており、ベラルーシ軍についてもロシア軍のルールに従わせることや重要な軍需品の生産をロシアに移管させるという内容も含まれているとしています。

欧州安全保障協力機構(OSCE)駐在のマイケル・カーペンター米国大使は「ベラルーシに対するロシアの目標はウクライナに対するものと同じだ」としており、このような発言をするということは一定の信頼性があるとも考えられるのですが、詳細は不明です。


ロシアの同盟国であるベラルーシに関しては2022年2月、ロシア軍がベラルーシからウクライナの国境を超え侵略に加担した国です。しかしロシア軍と共に侵略に参加はしていません。

2023年2月、ベラルーシの大統領は今後について「国民を殺す武器をもってウクライナ兵がベラルーシの国境を超えた場合に限りロシア軍と協力する」という趣旨の説明をしています。言い換えれば「手を出さなければ私達も手を出さない」というもので、更に言い換えれば「厄介事をこれ以上こっちに持ってくるな」というような考えも見え隠れしています。



つまり現在ベラルーシはロシア軍と一緒に行動するという気がないことは間違いないのですが、今後のロシアの戦況が劣勢となった場合どうなるのかは不明であり、2030年のベラルーシ併合についても現在の状況からは到底不可能できるような余裕が残されていないことは間違いありません。