MT-LBに2M-3_1

海外メディアによると、対ウクライナ兵器としてロシア軍がMT-LBという軽装甲車に、主に川や沿岸で利用する小型砲艦で運用している連装機銃を搭載した車両を開発したと報じています。

これは3月初旬にツイッターなどに投稿され明らかになったもので、1964年に量産が開始された汎用装甲輸送および牽引車とし開発されたMT-LBに2M-3という25mm連装砲を搭載したというものです。

На что способен МТ-ЛБ с артиллерийской корабельной башней
https://topcor.ru/32785-na-chto-sposoben-mt-lb-s-artillerijskoj-korabelnoj-bashnej.html

MT-LBに2M-3_2

この2M-3については主に水上で利用される小型艦艇に搭載される2で運用する有人の連装砲です。
2M-3_1
性能としては毎分300~450発発射可能で、射程は2000~2400m。砲身は-10度から85度まで向けることができるため地上と対空の両方を攻撃することができます。

MT-LBに2M-3を搭載した車両はロシア連邦のハバロフスク地域の部隊に所属していることが分かっているとしており、ほぼ間違いなく対ウクライナ戦で使用すると考えられます。

▼2M-3を搭載した水上艦
2M-3_2

これに関して海外の軍事系メディアはこのような兵器がロシアが開発した理由について全地形に対応可能な車両に搭載することで歩兵支援のために高い機動性と攻撃力があるため有効ではないかと見ています。また塹壕などがあれば砲塔だけ飛び出した形で射撃でき、対空射撃もできるためドローンなどの攻撃にも有効ではないか…と考えられる利点を挙げています。

一方でこのような兵器はそもそも専用構造ではなく、飛び出した砲塔自体が弱点にもなることは間違いありません。特に装甲は4mm厚しかなく小銃程度の弾丸を防げれば良い方だと指摘しています。またドローンが云々という話について記載はないものの、そもそもレーダーが搭載されているのかも疑問であり目視で確認できたときには迎撃できる猶予はわずか数秒しかないと考えられます。

つまり迎撃は比較的大型のドローンに限定されるということになります。

MT-LB改造

MT-LB改造_2

MT-LBにはこちらのが写真のように様々な砲塔や機関砲を搭載したものが確認されています。なぜ水上艦の機関砲をわざわざ開発したのかという疑問があるのですが、一説として砲弾や砲塔が余っている状況が考えられるとしており、仮にそうであればロシア国内では深刻な兵器不足に陥っている可能性が伺えるます。