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ここ数年、蜂を含め虫の多くが大量に死亡するなど原因がよく分かっていない出来事が確認されていますが、米国農務省森林庁が行った研究では人間が活動していないような地域でも大量に個体数を減らしていることがわかったと発表しました。

国際学術誌サイエンスは6日、米国農務省が行った研究として、この15年間で米国南東部の森の中から蜂と蝶の個体数がそれぞれ62.5%、57.6%も減少している事実を確認したと研究内容を発表しました。この研究結果は国際学術誌「カレントバイオロジー(Current biology)」に3日公開されています。

研究者らによると、2007年から2022年まで米国ジョージア州北部の国有林の森林地帯の3カ所で昆虫を調査したといい、この地域が選ばれたのは比較的人間活動が少なく外部から流入する「侵入植物」がなく環境に左右されないため生態系が維持されていためだといいます。

結果、ここ5年間でハチの個体数は62.5%、蝶の個体数は57.6%減少していたことがわかったといい、特に植物の茎や樹皮の下や腐った木の中など暮らす蜂なども大きく減っていたとしています。

従来蜂などの大量死は与える餌や特に『農薬』が理由ではないかと指摘されていたのですが、米農務省としては人がほとんど入っていない地であることから「考えられるのは地球温暖化が大きな理由ではないか」と指摘しています。

年平均最低気温が増加したことで昆虫の生存に影響を与えたと分析しているのですが、比較的気温変化の少ない地中に生息するハチの個体数が81.1%減ったのに対し、地上に住むハチの個体数が85.3%に減少幅が更に4%も大きかった大きかったことから温暖化の影響ではないかとしています。

記載内容は以上ですが、蜂や蝶が減っているということはそれ以外の虫も減っている可能性が極めて高いのですがそうなるとこられを捕食する動物の減少、受粉が減ることによる作物の生産量低下などが今後発生する可能性があります。

参考