アメリカが中国向けに優れた半導体の輸出制限を行うなど、バイデン政権による制裁によりパソコンではハードディスクも規制の対象になっていると言われています。

そうなるとスマホなど西側の優れた半導体が必要であり、製品が作れなければ中国国内の企業が販売しえちる半導体も売れないため潰れるしかないのですが2019年以降、廃業が右肩上がりで増加していることが明らかになりました。

これは中国の企業情報サイト「企査査」の統計で明らかになったもので、2019年が1294社、20年が1397社、21年が3420社、そして2022年は5700社が新たに廃業したとしています。

中国では2022年6月時点で14万の半導体企業があります。
大手はNAND型フラッシュメモリー分野の長江存儲科技（YMTC）、DRAMの長キン存儲技術（CXMT）、ファウンドリー（受託生産）の中芯国際集成電路製造（SMIC）、ファブレス（半導体設計）企業の海思半導体（ハイシリコン）などを中心にしています。その大手企業の顧客として、半導体企業全体の20％を占める半導体設備・素材メーカーと約65％を占める中小ファブレス企業が共に成長する構造になっているものの、中国の巨大半導体企業が米国の制裁による影響をもろにうけており、ドミノのように倒産しているとしています。

中国最大のファウンドリーであるSMICは昨年第4四半期に前四半期に比べ15％の減収となり、今年第1四半期のも最大で同12％の減収が見込まれているとのこと。

一方で確かにアメリカの制裁が理由にもなっているのですが、半導体企業が急速に増えたことで競争に負けて廃業に追い込まれる企業もかなりあるとしています。新たに設立された半導体企業も2019年には9100社、2021年には4万7400社としており、ここから見ると廃業しているのは全体から見ると少ないとも判断できます。

一方で制裁はさらに強化されており、2022年10月には14ナノメートル以下の先端半導体を生産するのに必要な製造設備の対中輸出をアメリカは禁止。日本などもこれに合わせています。日本やアメリカは半導体を作る機械を世界に販売しておりその9割が対中制裁に参加したことで輸出が禁止されることになりました。

現在優れた半導体、例えばintelのデスクトップ向けパソコン用のCPUは10ナノプロセス、次世代は7ナノプロセスとなっており、中国製としてはこれら製品に勝てる半導体を作るにはまずは半導体を作る機械を国内で開発・生産していかなければならないということになります。

参考