
アメリカ空軍が運用する大型ドローンは主に偵察や対地攻撃に広く運用されてきましたが、来年空対空ミサイルを運用できるという『ロングショット無人航空機』の初飛行を予定していると報じられています。
ドローンについてはウクライナで運用されているホビー用の小さいものから軍に配備されている人が乗れるレベルの大型ドローンまで存在していますが、今回は後者です。
アメリカ国防省の国防高等研究計画局 (DARPA) が『ロングショット プログラム』の一環として開発しているのはGeneral Atomics Aeronautical Systems, Inc. (GA-ASI) とアメリカ空軍研究所の無人兵器です。
US Air Force targets first flight of new fighter-like drone in 2024
https://defence-blog.com/us-air-force-targets-first-flight-of-fighter-like-drone-in-2024/
最大の特徴はこの兵器は滑走路から飛び立つのではなく、大型の機体に載せられ空中まで運ばれ展開するという無人空中発射車両となっており、主な兵器は空対空ミサイルとしています。つまり敵機を撃墜できるミサイルを運用できるという、これまで開発された無人兵器の中でも非常に珍しい機体になっています。
戦闘を優位に進めるには第一に空を支配する必要があります。アメリカはこれまでも空からの空爆というのは戦争が始まってから初期に行っています。つまり空を支配するには地上の防空ミサイルもそうですが、敵機も同様に破壊する必要があります。
今回のロングショットプログラムについてはほとんど公になっていないのですが、実は2021年にそのコンセプトが発表されていました。
こちらがゼネラル・アトミックス案です。

こちらはノースロップ・グラマン案になるのですが、記事ではゼネラル・アトミックスと共同開発を行っているとしており、2022年3月のフェーズ1で同社が選定されました。

このように空対空ミサイルを発射するドローンになっており形状から高いステルス性能を有していると考えられます。また当時からドローンは母機つまり有人の大型の機体により運ばれ空中発射するというものになっており、この点についても同様です。
記事に戻ると、続くフェーズ2では風洞という試験施設で行うロングショット航空機と空対空ミサイルの分離を調査するテストです。これは2023年に初頭に予定されており、既に実施されている可能性があります。
そしてフェーズ3では、試作機の製造と飛行試験となっており、現在の予定では飛行試験は2024年に開始するとしています。
アメリカとしては現在の航空優勢の概念として、敵の拠点を叩く方法として貫通対空能力はF-22やF-35といった高度な有人戦闘機に依存しているといいます。そこで空中発射のロングショット無人航空機(UAV)が「ギャップを埋め」ることができるといい、より効果的なミサイル射撃を行う一方でロングショットは有人機を敵の脅威が及びにくい後方で待機させることで貴重な有人機を生存性を高めることが想定されています。
つまり敵のミサイルの射程外に有人機を待機させロングショットを空中展開。ロングショット無人機は敵の防空網に侵入させ敵を叩くことで貴重なパイロットと機体の消耗を抑えつつ有利に戦いを進めるという案です。
一方で気になるのはどのようにロングショット無人戦闘機を空中発射するのかです。機体がそれなりに大型であることを考えると爆撃機および輸送機での運用が考えられるのですが詳細は不明です。
ただ過去にアメリカ空軍では無人機を空中で回収する輸送機を開発していた内容がある他、安価な無人機としてパラシュートで回収するという案も過去に示されていたことから、戦闘機に搭載するには重すぎると考えられ大型機、最低でも戦闘爆撃機レベルでの運用が前提になっているものと考えられます。
アメリカ国防省の国防高等研究計画局 (DARPA) が『ロングショット プログラム』の一環として開発しているのはGeneral Atomics Aeronautical Systems, Inc. (GA-ASI) とアメリカ空軍研究所の無人兵器です。
US Air Force targets first flight of new fighter-like drone in 2024
https://defence-blog.com/us-air-force-targets-first-flight-of-fighter-like-drone-in-2024/
最大の特徴はこの兵器は滑走路から飛び立つのではなく、大型の機体に載せられ空中まで運ばれ展開するという無人空中発射車両となっており、主な兵器は空対空ミサイルとしています。つまり敵機を撃墜できるミサイルを運用できるという、これまで開発された無人兵器の中でも非常に珍しい機体になっています。
戦闘を優位に進めるには第一に空を支配する必要があります。アメリカはこれまでも空からの空爆というのは戦争が始まってから初期に行っています。つまり空を支配するには地上の防空ミサイルもそうですが、敵機も同様に破壊する必要があります。
今回のロングショットプログラムについてはほとんど公になっていないのですが、実は2021年にそのコンセプトが発表されていました。
こちらがゼネラル・アトミックス案です。

こちらはノースロップ・グラマン案になるのですが、記事ではゼネラル・アトミックスと共同開発を行っているとしており、2022年3月のフェーズ1で同社が選定されました。

このように空対空ミサイルを発射するドローンになっており形状から高いステルス性能を有していると考えられます。また当時からドローンは母機つまり有人の大型の機体により運ばれ空中発射するというものになっており、この点についても同様です。
記事に戻ると、続くフェーズ2では風洞という試験施設で行うロングショット航空機と空対空ミサイルの分離を調査するテストです。これは2023年に初頭に予定されており、既に実施されている可能性があります。
そしてフェーズ3では、試作機の製造と飛行試験となっており、現在の予定では飛行試験は2024年に開始するとしています。
アメリカとしては現在の航空優勢の概念として、敵の拠点を叩く方法として貫通対空能力はF-22やF-35といった高度な有人戦闘機に依存しているといいます。そこで空中発射のロングショット無人航空機(UAV)が「ギャップを埋め」ることができるといい、より効果的なミサイル射撃を行う一方でロングショットは有人機を敵の脅威が及びにくい後方で待機させることで貴重な有人機を生存性を高めることが想定されています。
つまり敵のミサイルの射程外に有人機を待機させロングショットを空中展開。ロングショット無人機は敵の防空網に侵入させ敵を叩くことで貴重なパイロットと機体の消耗を抑えつつ有利に戦いを進めるという案です。
一方で気になるのはどのようにロングショット無人戦闘機を空中発射するのかです。機体がそれなりに大型であることを考えると爆撃機および輸送機での運用が考えられるのですが詳細は不明です。
ただ過去にアメリカ空軍では無人機を空中で回収する輸送機を開発していた内容がある他、安価な無人機としてパラシュートで回収するという案も過去に示されていたことから、戦闘機に搭載するには重すぎると考えられ大型機、最低でも戦闘爆撃機レベルでの運用が前提になっているものと考えられます。