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先日ニュージーランドで、意識不明状態で5ヶ月ほど生命維持装置に繋げられていた男性が生命維持装置を切ったことで意識を回復する極めて珍しい出来事があったと報じられています。

現地メディアが3月25日に報じた内容によると、この男性は2022年10月、友達とパブに立ち寄りそこで頭を強く強打し以後、深刻な脳損傷を被って意識不明に陥っていたといいます。そして2023年3月まで一度も目覚めることはなく病院で生命維持装置により命を繋いでいました。

家族は医師らから「事故以前に戻ることは不可能で仮に意識を回復しても右の身体麻痺を抱えて生きなければならないかもしれない」と告げられ絶望したといいます。結局、母と姉2人は「本人はそんな人生を望まないだろう」と判断し医療スタッフに生命維持装置を除去してもらうよう要請しました。つまり家族の死を選んだことになります。 

当時について姉はインタビューで「生命維持装置の除去を決定した瞬間を考えると、今でも重圧感があります。とても難しい決定だった」としながら「私たちの家族は生命維持装置を取り除き天国にいってほしかった」という趣旨のコメントをしています。

しかし状況は一変します。
彼は生命維持装置を切ったのに呼吸を続けていたといいます。そして経過観察を時間が経つにつれ呼吸が安定。すると突然昏睡状態から目が覚めて意識も回復したといいます。

生命維持装置を消してから数週間。家族との対話も可能になり自分を訪ねてきた友人に冗談を投げたりもできるようになったとのこと。彼は「母親と姉が私の世話をしてくれたおかげで困難な時間を一緒に勝ち抜いた」と感謝しています。彼は事故以前のように歩いて動くなど日常生活が完全に可能になるほど回復した。 

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ただ、頭を打ったことで視力が悪くなり車は運転できない状態とのこと、また記憶力も完全に回復できず過去の記憶の一部が消え、スマートフォンのパスワードや朝食べたものも覚えられないといいます。

参考