IS-3

双方が兵器不足に陥っていると言われているロシアのウクライナ侵攻。これに関して撮影日時などは不明ですが、鉄道に載せられた第二次世界大戦中の重戦車IS-3が撮影されたと話題になっています。

この画像はTwitterに投稿されていたもので詳しい状況などは一切不明で信憑性もかなり低いのですが、最近、鉄道を使ってIS-3が運ばれる姿が撮影されたというものです。

IS-3は一部は稼働状態で保存されており、各イベントに参加するなど動く姿は一応見ることはできるのですが、今回撮影されたと言われている車両はサビが浮き出ており、そうとう長期間放置されていた車両だと考えられます。

このIS-3については第二次世界大戦末となる1945年4月に生産が始まった重戦車でソ連で開発した大戦中で最も強力な防御力を秘めた戦車でした。しかし、実戦経験はすることなく第二次世界大戦は集結。本格的な生産が始まった1945年から約1年後の46年7月までに実に2305両が生産され(正しいかは不明)、後継となるT-10が登場することになります。


IS-3については2回の改修が施され1960年代モデルが最終型となっています。ソ連では1980年代まで運用されており、以降モスボールとして保管状態に置かれ退役しました。

画像はフェイク説

問題なのはこの画像というか写真がフェイクではないかという説です。まず解像度が低く荒いため写真として撮影されたものではなく何らかの動画から切り出した画像と考えられます。状況もよくわからずウクライナ侵攻と関係が有るのかも不明です。

仮にこの写真が真実として何故IS-3なのかという点。先程紹介したT-10であれば1993年までロシアでは除籍されずに残されており、こちらも1539両生産されていたため仮にウクライナに投入するのであればこちらが先になるはずです。

いずれにしてもT-55は良いとしてIS-3となれば相当深刻な状況になっていることを内外に示すことになるためロシアとしはさすがにこの兵器は出してこないと考えられます。