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海面ギリギリを飛行し敵レーダーを回避し突入してくる対艦ミサイル。艦艇には様々な兵器がありこれを撃ち落とすのですが、先日アメリカ海軍はSM-2で迎撃するという珍しい映像を公開しました。

アメリカ海軍は2023年3月27日、北東部に位置するバージニア州の海岸からGOM-163 コヨーテという超音速模擬ミサイルを用いて対艦攻撃を想定したSM-2による迎撃試験を実施しました。



こちらがその映像です。発射されたのはGOM-163 コヨーテであとから2発が飛来しているのですがこちらがSM-2でタイコンデロガ級巡洋艦 USSフィリピン シー(CG-58) 及びアーレイ バークe 級駆逐艦USSメイソン(DDG-87)から発射された迎撃ミサイルです。

GOM-163 コヨーテは超音速巡航ミサイルを模した無人標的機でアメリカの航空宇宙大手ノースロップ・グラマンが開発したもので艦巡航ミサイルやいくつかの弾道ミサイルのような脅威をシミュレートできるよう設計されています。カタログスペックとしては攻撃の最終段階となる10海里には高度15フィート(約4.5m)という道路の信号よりも低い高度で飛翔しします。この高度でもマッハ2.6を出せるとしており実際の対艦を完全にシミュレーションできます。

▼GOM-163 コヨーテ 固体ロケットで加速したのち超音速飛行に入る
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対艦ミサイルは一般的に発射後に飛行中に低高度から中高度で移動するもの最終攻撃のために海面すれすれまで降下します。これは波のや地球の球体によりレーダーが使えない物理的な問題を逆手にとったもので、迎え撃つ側はターゲットに反応する時間がほとんどありません。

したがって、ミサイルの性能を試すには迎撃する模擬ミサイルも開発する必要がありコヨーテはそのような兵器なります。

参考