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現代生活を支える船。燃料から食料、物資などその多くが船が使われているのですが、その船に縦方向に伸縮できる帆のようなものをつけて燃費を上げることを目的とした「Mirage」が開発されています。

アルパン・ラウCEOとジョセフ・オーレビークCTOが率いるスタートアップのOutSail Shippingは、ボーイング747と同じ大きさの帆を大型のコンテナ船に取りつける方法を模索しています。オーレビーク氏らが開発した帆「Mirage」が紹介された動画を見ると、その大きさがよく分かります。

Gigazine


一体どのようなものなのかはこちらの動画を見ていただければ分かるのですが、「OutSail Shipping」が開発しているのはコンテナに収められるサイズに縮められた帆です。これを貨物船などにつけ、必要に応じて伸縮させ展開することで風を借りて船の燃費を向上させるという案です。

この帆いついては小さいものでは約3メートル程度、最大サイズのものでは60メートルまで大きくすることができるとしています。

なぜこのような帆が発案されたのかに関して、国際海事機関が炭素強度(CII)という指標を使って船舶を格付けする新しい規制を設けたらしく等級が低い船は速度を落としたり、別のクリーンな燃料を使用したりしなければいけなくなってしまったといいます。

そこで帆を付けることでこの規制を受けないように速度を増したり高いクリーン燃料分を浮かせようというそういうイメージです。

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動画を見る限り、帆はコンテナに固定されているようにも見えます。

このような帆については珍しいものではなくこれまでも何度か発表されたことがあるのですがいずれも採用された実績は無いと思われます。それ以外もウィングのようなものを搭載して燃費を向上するという案もあったものの結局は採用されてません。

その理由についてはこの構造自体に重量があったり、貨物スペースを減らし載せるという案になっていることがあり結果的に利益率が下がるという問題があったと考えられます。