見出しでも紹介したようにスペースXが開発しているスターシップ試験機に関して4月8日に飛行準備審査が完了し連邦航空局(FAA)が14日にロケットの軌道打ち上げライセンスを発行したことを受け4月17日に打ち上げを予定している報じられています。
仮に天候などの理由で打ち上げが中止されるなどした場合は18～22日まで再打ち上げが予定されています。

史上最大のロケットスターシップ

全長約120m。これまで飛び上がったロケットとして最大だったサターンVよりも10m大きいロケットがこのスターシップです。その打ち上げ能力は地球低軌道に150トン。これは日本が打ち上げたH3ロケットの軽く10倍以上あるというものでサターンVロケットの140トンを上回っています。

スターシップは全段再利用可能です。地球に再着陸可能するため燃料を全て使うことができないため制限された条件の性能になっており仮に一般的なロケットのように完全使い捨てにした場合、その打ち上げ能力は地球低軌道に250トンというとてつもない数値となります。

飛行試験

現地時間17日に予定されている打ち上げについてはあくまで試験機によるテスト打ち上げという位置づけであり、仮に失敗したとしても日本のH3ロケットのように衛生を載せた本打ち上げではないため「打ち上げ失敗」という悪評は付かないものと考えられます。

飛行試験については1時間30分間です。ロケット発射後、55秒後にMAX Qに達し2分49秒にスーパーヘビーという第1段の燃焼終了。直ちに切り離しを行いスターシップに搭載されたエンジンを燃焼させます。
最高飛行高度は235kmを予定しており地球を周回た着水します。スーパーヘビーおよびスターシップは今後行う陸上への着陸を想定した動作を行いつつ洋上着水するというもので機体は回収しません。

こちらの動画はスターシップの打ち上げの様子をイメージしたアニメーションですが、今回の打ち上げとは内容は大きく異なっています。

期待されるスターシップ

スターシップに関しては世界に存在するロケット、特に日本のH3などに比べても桁違いに性能が高くその性能や技術は軽く1～2世代ほど先を行っています。この規模のロケットは人類が打ち上げたことがなく再利用することができるというまさに記録づくめのロケットです。

スターシップは有人月面探査の着陸機として派生型の開発が決まっており今後のアメリカの宇宙開発の主軸になっていくロケットと考えられその期待値は計り知れないものとなっています。

着陸や再利用に関してもスペースXはFalcon9ロケットで技術と実績は世界トップです。現在これを行えているのは唯一スペースXのみです。この技術力は世界トップクラスどころか頭一つ飛び出ているものとなっており、まさに異次元のロケットとなります。