Kh-47M2 キンジャール ノーズコーン_1

ウクライナ侵攻で撃墜される様々な航空兵器。先日ロシアが配備しているKh-47M2 キンジャールが撃墜されたとしてその部品が公開されました。そこには通常のミサイルにはない分厚いノーズコーンが搭載されていることが明らかになりました。

今月4日午前2時40分頃、キエフ上空で爆発音が発生。おおくの住民が耳にすることになったのですが、これがロシアから打ち込まれたKh-47M2 キンジャールを撃墜したことによる炸裂音だったことが後に明らかになります。

Ukraine shoots down Russian ‘unstoppable’ hypersonic missile
https://defence-blog.com/ukraine-shoots-down-russian-unstoppable-hypersonic-missile/

Defenceblogによると、Kh-47M2の残骸が落下したのですがその形状は非常に独特でした。特にノーズコーンです。推定で厚さ5センチ程度ある非常に分厚いものが搭載されていることがわかりました。

Kh-47M2 キンジャール ノーズコーン

ノーズコーンとはミサイルの尖端についているもので、ここまで分厚いのはこのミサイル極超音速であるためです。ミサイルの尖端は空気が圧縮されることで非常に高温になるため鋭く尖り、厚さをつけることで熱と衝撃から耐える構造となります。

右上の画像では数センチの厚さを設けていることがわかります。Kh-47M2 キンジャールは音速の10倍(マッハ10)を超える飛行速度を出すことができるとされているのですが詳細はよく分かっておらず、回収されたパーツを分析することでカタログスペックにはないミサイルの最高速度などを導きだすこともできます。

このパーツは回収され予想では兵器を供給しているアメリカおよびNATOの手に渡ることになるのですが、今回の戦争ではこれまでよく分かっていなかった現代のロシア兵器の性能、西側兵器の性能を知るある意味で様々な兵器の試験場のようなものになっている側面があり、その価値は演習では得ることができないため貴重な戦争にもなっています。