MRヘッドセット、聞き慣れない言葉ですが、これは最近耳にするディスプレイ付きのゴーグルを付ける仮想現実(VR)ヘッドセットと拡張現実(AR)という透過型ディスプレイを付けて現実世界に情報を表示する2つの機能が含まれた端末としています。

つまり最新の視覚的なヘッドセット端末がこのMRヘッドセットということになるのですが、この製品をAppleが開発しており、ウォールストリートジャーナルによると今年6月に発表し秋に販売が開始されるとしています。

Appleはこれまで様々なハードウェアを発表してきました。有名なMac、iPhone、iPad、そしてアップルウォッチが有名ですが、新たなハードウェアとしてこのMRヘッドセットが加わるということになります。

売れるのか…？

このMRヘッドセットについていったいどのような仕様で何ができるのかはよく分かっていません。ギガジンによると、『ARヘッドセットを着用し、サンフランシスコにいる自身の奥さんに電話をかけ、「ロンドンに来ない？」と語り男性の視点で撮影されるロンドンの街並みをARで共有するという内容だった』としており、「デジタル世界と現実世界を融合させるヘッドセット」というビジネスの可能性を見出すこととなった」などと説明しています。

そして問題なのは価格です。MRヘッドセットの3000ドル(約40万円)となっています。予想では日本では45万円から49万円で販売されることになり、この価格になれば完全に業務用です。

一方でゲームであればMRヘッドセットのスクリーンを通してゲームの世界に没入することが可能だとしているものの40～50万円もする端末を購入する人がそもそも少ないため開発自体もほとんど進むことはなく、装着が煩わしいため結局流行らないというこれまでのVR,ARゴーグルと同じ運命をたどる可能性があります。

失敗が多いヘッドセット分野

これまでの開発の歴史を見ても例えばテレビの3Dメガネが一瞬で消えたようにとくに目につける系、頭に付けるの製品はどれも流行らないという例があります。過去にGoogle Glassというものがあったもののこちらも開発は中止。各社も釣られるように開発したもののどれもまともに開発はされませんでした。

もちろんVRヘッドセットも例外ではなく確かにPCゲームであれば導入は比較的容易ですが、PCの負荷高く、製品そのものの価格が高いためわざわざ購入してまで3D空間でゲームする人は少ないです。

このように過去の例を見ても今みなさんの頭の状況をみても分かるように目元に付けるヘッドセット系のハードウェアは多く開発される一方でどれも利用されていません。AppleのMRヘッドセットがこの認識を変える次世代の端末になるのかは未知数です。