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中国のTikTokを巡る問題。特に中国共産党から命令されればユーザーデータへアクセスができてしまうのではないかという問題から欧米では禁止に向けた動きがでているのですが、これに関して同社の元幹部が中共がアクセスできるバックドアを意図的に仕込んでいたと証言していることが明らかになりました。

TikTokの親会社であるByteDanceの元幹部で、2018年に同社を解雇されたインタオ・ユー氏がサンフランシスコ高等裁判所に不当解雇訴訟を起こしました。ユー氏は「ByteDanceが中国共産党員に特別な権限を与えて監視を許していたことを問題視したところ、上司に解雇された」と主張し、ByteDance内部の問題を赤裸々に語っています。
今回登場するインタオ・ユーという人物がいったいどのような人間なのかは不明ですが、記事を要約すると彼はByteDanceに在籍していたらしく、中国共産党がByteDanceの社内に「特別な部署」を設置していると指摘しました。

中国では社内に中国共産党の組織があるというのはよく耳にする話でありこれは不自然なものではないと考えられます。この社内の中共組織は委員会とも呼ばれていたらしく、部署はバイトダンスを監視ししていたといい、さらに中国共産党の利益をもたらすように指導していたと主張しています。

合わせてCNNによると、中共の組織は社内の全データにアクセルできる権限を持っていたといい、アメリカなど海外に保管されているデータでさえも閲覧できたと主張しました。ユー氏によると、全てのデータにアクセスできる権限があればどこの国にサーバーがあったとしても情報の閲覧は可能だとしています。

ユー氏はこれら会社の違法行為について上司に進言したところ、エンジニアリング責任者の職を解雇されてしまったとしています。

一方でByteDance側はユー氏が元社員だったことは間違いないとしていながらも、彼が在籍していたのは1年程度で携わっていた仕事もTikTokとは別アプリだったといい、これら主張には根拠がないとしています。ユー氏は2017年8月から18年11月まで米国業務のためのエンジニアリングを統括していたと話しています。