
強い甘みを感じる一方で砂糖のように人体に吸収されないなどと謳われる人工甘味料。ダイエット食品や糖尿病を考えた場合に使用されることも多いのですが、WHOによるとこれらリスクを軽減したりする手段として人工甘味料は意味がないと発表しました。
砂糖との重量比で最大で400倍も甘いものがある人工甘味料。天然化合物または合成化合物として普段食べる食材にも添加されていることがあるのですが、従来「体重減少につながる可能性のある食品の砂糖を代替する方法」と宣伝され売られ続けたのは本当にそうなのでしょうか。
It's Official: Artificial Sweeteners Don't Work For Weight Loss, WHO Says : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/its-official-artificial-sweeteners-dont-work-for-weight-loss-who-says
It's Official: Artificial Sweeteners Don't Work For Weight Loss, WHO Says : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/its-official-artificial-sweeteners-dont-work-for-weight-loss-who-says
記事によると。例えば砂糖入り清涼飲料水の缶には平均約500キロジュールが含まれています。理論的には、毎日砂糖入りソフトドリンク缶 1本を人工甘味料入りソフトドリンク缶 1本に置き換えると、1 か月あたり体重が約1キログラム (2.2 ポンド) 減少する計算になるといいます。
しかし、過去数十年にわたる研究で、人工甘味料に変えたとしてもこの計算には当てはまらないことが分かっています。
人工甘味料で逆に増える糖尿病リスク
体には影響はなく甘みだけを感じるというイメージの人工甘味料。では人工甘味料入り飲料の摂取量が多いとどうなるのか。前向きコホート研究では2型糖尿病のリスクが逆に23%も増加することが示された研究うが存在しています。また人工甘味料を消費者が食べ物や飲み物に加えるなどして消費された場合、糖尿病のリスクは摂っていないグループに比べ34%も増加していたとのこと。
合わせて糖尿病患者では人工甘味料をとることで空腹時血糖値やインスリンレベルなど、糖尿病のモニタリングに使用される臨床指標が改善されそうなのですが、少なくとも改善することも悪化することもなかたといいます。
さらに参加者を平均13年間追跡した長期観察研究では、人工甘味料の摂取量が多いと、2型糖尿病、心血管疾患、死亡のリスク増加と関連していたことも示されています。一方で最近よく言われることがある人工甘味料の発がん性については全体的ながん発生率やがんによる早期死亡の差とは関連していなかったとのこと。
さらに参加者を平均13年間追跡した長期観察研究では、人工甘味料の摂取量が多いと、2型糖尿病、心血管疾患、死亡のリスク増加と関連していたことも示されています。一方で最近よく言われることがある人工甘味料の発がん性については全体的ながん発生率やがんによる早期死亡の差とは関連していなかったとのこと。
全体としてランダム化比較試験では、人工甘味料を使用した人々の体重減少がわずかに多いことが示唆されたものの、観察研究ではこのグループは肥満のリスクが増加し健康状態が悪化する傾向があることが判明したとしています。
ただし「人工甘味料が安全ではない、あるいは禁止されるべきだ」ということを示唆するものではありません。WHOの科学的審査は化学物質や安全性の問題に関するものではないとしています。
*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。
*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。