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T-64から現在はT-54/55まで戦場投入しているロシア。その背景には深刻な兵器不足そして弾薬不足があるのですが、先日そのロシアで輸送車と考えられる履帯を付けた車両に25mm連装機銃を付けたモデルが撮影されたと報じられています。

詳細は不明ですが、この写真は今月14日にツイッターで投稿されたものでこれがウクライナで使用される向けに改造されたのかは不明ですが、ロシアの路上で2M-3という25mm連装機関砲を搭載した車両が目撃されたというものです。

搭載されていた車両については不明なのですが、形状からは兵士らを輸送する兵員輸送車もしくは物資を輸送する車両で足回りはT-55などの一般的な戦車の足回りをしています。これに2M-3を搭載し即席の戦闘車両に改造したというものになります。

この2M-3という25mm連装機関砲は1964年以降に製造が始まったもので、主に浅瀬を行き来できる戦闘艇や小型艦に搭載されている兵器になります。

2M-3_1
性能としては毎分300~450発発射可能で、射程は2000~2400m。砲身は-10度から85度まで向けることができるため地上と対空の両方を攻撃することができます。

MT-LBに2M-3_1
ロシアでは2023年3月に汎用装甲輸送MT-LBに2M-3を載せた車両が輸送されていることが確認されており、予想では平行してい改造されたか、さらに安価に運用できるよう今回の兵器を作ったものと考えられます。

ロシアついてはこのウクライナ侵攻で新世代から旧世代の戦車を中心に2000両あまりの戦車が撃破されたといわれており、戦力を補うため放置されていた旧世代戦車を整備する作業が進められています。一方でそれも間に合わない状況、さらに対ドローン対策も必要となるほか、対兵士戦機関砲が有効だったというアフガニスタンあたりの過去の戦闘経験から、このような兵器の運用が進められていると考えられ、不足する砲弾ではなく余裕のある機関砲で補うという目的もあると考えられます。

いずれにしてもこのような異なる兵器の組み合わせはそれほど難しくないとされるのですが、このような兵器を使わないといけない状況になっている、ということになります。