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加齢と共に何らかの原因で発生する脳の萎縮、そして認知症。65歳以上の高齢者を対象とした調査として短い昼寝をする人はしない人に比べて脳が2.6~6.5歳ほど若いことがわかっています。

高齢者の昼寝…逆に認知症リスクを高める行為ではないかという否定的な研究もあるのですが、ユニバーシティ・カレッジ・ロンドン(UCL)の神経科学者ヴァレンティナ・パス氏によると「私たちの研究は、習慣的な昼寝と脳の総容積の増加との間に因果関係があることを示しています」と述べています。

Regular Short Naps Could Be The Easiest Way to Reduce The Risk of Dementia : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/regular-short-naps-could-be-the-easiest-way-to-reduce-the-risk-of-dementia

研究では40歳から69歳までの37万8,932人を対象に定期的に昼寝をするように遺伝的に「プログラム」されている人々が、同等の遺伝子を持たない人々と比較して認知的にどのような成績を収めているかを調べたというものです。

結果短い昼寝をしていた人のデータは昼寝をしない人に比べて健康な認知機能に関連する質である量を維持することによって私たちの脳を若く保ち、認知症やその他の病気のリスクを低下しているとし昼寝をする人の脳が大きく2.6~6.5歳若い人たちと同等であることを発見したとしています。

研究チームは発表した論文で「高齢者のほぼ3分の1が昼寝をしており脳容積の減少は高齢者でより一般的であるにもかかわらず、昼寝と脳容積との関連性は十分に解明されていない」ととしています。

その上で、昼寝をする高齢者の脳は平均して15.8立方cm大きく、脳容積の推定平均差は 2.6年から6.5 年の分の老化に匹敵しているとしています。

定期的な短い昼寝であれば逆に良い

様々な研究で短い昼寝が認知症には良いという研究はでており、他の65歳を対象にした研究では
日中の居眠りが短期的な認知機能を向上させており、認知テストでは昼寝をする人はしない人のスコアを上回っていることが示唆されています。

最新の研究では具体的に昼寝の時間までは調査されていないものの、更に別の研究では30分未満が最適であり、これは夜の睡眠の質を下げないためだとしています。



*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。