この報道に関して台湾のチャイナ・タイムズが、あくまで匿名の情報筋の話として、台湾のホークを買い戻すという合意したという内容を最初に報じたといい、その話によると、米国と台湾の当局は昨年のある時点でこの合意に達したとしています。台湾はこれまでにウクライナへの人道支援を公約しており、台湾製の兵器化された無人機についても既にウクライナ軍に渡ったとしています。

一方でアメリカが買い戻し譲渡するということについては、以前スペインがホークシステムと米軍向けのMIM-23ミサイルの在庫をウクライナに納入する計画を発表しており、同様に発射システムともしかしたら在庫のミサイルに関しても買い戻す可能性が考えられます。

Taiwan's Retired Hawk SAMs Headed To Ukraine: Report | The Drive
https://www.thedrive.com/the-war-zone/taiwans-retired-hawk-sams-headed-to-ukraine-report

台湾のホークシステムについては2023年6月29日に正式に退役し、代わりに国産の地対空ミサイルシステムに置き換えています。このホークについては台湾軍が1960年代初頭にアメリカから受領していたもので、その後最近まで高度な派生型や既存の車両をアップグレードするなどシステム全体の改修も行っていたといいます。



具体的にはホークの改良型となるI-HawkのフェースIIIモデルが配備されていたといい、ホークシステムとしては最新のバージョンで多くの国に輸出されていたとのこと。ただ、退役した台湾のホークシステムをウクライナに送る場合さらにアップグレードされる可能性があるとしています。
米国でホークシステムが廃止された後も、このシステムの運用を継続した多くの国はHawk XXI または Hawk 21 と呼ばれるさらに高度なバージョンを取得していたといいます。これはスペインから買い取られたミサイルがこのタイプだったとしています。

仮にこの話が事実として、現時点でアメリカがどのように台湾のホークシステムをウクライナに譲渡するのかは明らかになっていません。ホークシステムは現代の防空ミサイルに比べると古いシステムであることは間違いないのですが、ウクライナとしては飛来する巡航ミサイルを撃墜するなど防空ミサイルとしてのニーズは依然として高いと見られています。