image227

世の中に存在する怪しいカルト、新興宗教。国内外に星の数ほどあるとされているのですが、アメリカで既存の95%にあたる病気を治療することができると、そこらの漂白剤を飲み物として販売し金儲けしていた偽装教団が摘発され関係者が有罪判決を受けたと報じられています。

Miami Heraldなど海外メディアによると、2010年に設立された『ジェネシス2健康治癒教会』を名乗る宗教団体はホームページなどで未承認の偽ブランド薬、『ミラクル・ミネラル・ソリューション(MMS)』を米国政府と食品・医薬品業界を規制するFDAの承認を得ず違法に販売していたとしてマーク・グレノンらその家族ら4人に対して有罪の判決を言い渡しました。

4 Florida men guilty of selling bleach solution as ‘miracle’ cure | Miami Herald
https://www.miamiherald.com/news/local/article277475553.html

この自称教団が販売していたミラクル・ミネラル・ソリューション(MMS)とはなんなのか。ホームページで販売していたのは10ドル~15ドル程度の飲み物です。その成分は亜塩素酸ナトリウムを含む化学溶液、正確には工業用水の処理や繊維・紙の漂白に通常使用される強力な漂白剤(二酸化塩素)です。

この漂白剤を教団はエイズからコロナウイルス、糖尿病、自閉症に至るまで、世界の既知の病気の95%を治療できるとして動画を作り販売していました。

「水モノを売る」というのは利益率が高く怪しい企業や団体がよく行う手口なのですが、この4人は過去1億円以上の利益を上げていたといいさらに、アメリカの食品医薬品局と政府が販売を阻止するのを困難にするために偽の教会を作ったことも発覚するなど悪質でした。
ただ、この液体を売るため宗教団体を名乗っていたものの実態が無かったらしく、連邦地裁側も「いわゆる教会が宗教団体ではない」と判断しています。

この4人については食品医薬品局を欺いたという罪で最高で懲役5年が科せられたとしています。またその前に2020年にMMSの販売中止を求める連邦裁判所の命令に違反した2件の罪で二人が有罪判決となり最高で終身刑となるとのこと。

気になるのはこの漂白剤を口にした人の健康被害ですが、記事を読む限り2020年時点で食品医薬品局は人々が危険な物質を飲んだことで入院や生命を脅かす状態になったという報告を数件受けたと報告しており、