最新のステルス戦闘機F-35。世界で大量に量産された初ステルス機となったのですが、実はこの機体音速を超える超音速飛行に関して、B型C型は長時間行うと機体コーティングが損傷する欠陥が2019年に初めて報告されており長時間の超音速飛行ができないとしています。
アメリカのディフェンスニュースによるとF-35の超音速飛行に関する欠陥は同メディアが2019年に入手し初めて公になったもので、F-35の中でも強襲揚陸艦で運用するF-35B、空母艦載機であるF-35Cが当てはまるとしています。
The Pentagon will have to live with limits on F-35’s supersonic flights
https://www.defensenews.com/air/2020/04/24/the-pentagon-will-have-to-live-with-limits-on-f-35s-supersonic-flights/
この問題はまともな超音速飛行が出来ないという以外も、「耐え難い」耳と副鼻腔の痛みを引き起こすコックピット内部の与圧スパイクが発生する、F-35AとF-35Bは着陸時にタイヤを破裂すると衝撃により両方の油圧ラインが遮断され操縦不能になるなど『最も申告な13の欠陥』の1つとして報告されていたものだとしています。
今回はその中でも超音速飛行に関する内容です。F-35Cについては当初4トンあまりの武装した状態でマッハ1以上のスーパークルーズ(非アフターバーナー使用で超音速飛行)できるなどと超音速飛行できるなどと製造元のロッキード・マーティンが資料などで紹介していたらしいのですが、実際は制限があることがわかりました。
確かにF-35BおよびCは超音速飛行そのものは問題なくできるものの、マッハ1.2を超える超音速飛行を維持し続けるとステルスコーティングが剥がれるなどのトラブルが生じることが確認されているとのことです。つまりステルス戦闘機としてのステルス能力が低下することを意味しており、記事では海軍のF-35Cによる超音速飛行による迎撃などは出来ないことを意味するとしています。
記事では「解決策として、操縦翼面の重量やその他の要件を満たしながら無制限の飛行環境に耐えることができる材料コーティングの長期にわたる開発と飛行テストが必要になる。その代わりに、(今は)この問題を高速飛行時間制限を設けることで手続き的に対処されている」としており、短時間の超音速飛行に留まらせることで機体性能を維持しているとのことです。
そして問題なのはステルスコーティングだけではなく高速飛行することでF-35の機体後部にある無数のアンテナにも影響を与える可能性があることをディフェンスニュースが情報を入手しているとしています。
▼F-35Cの離着艦(記事内容とは無関係)
理由はいくつかあり、要約すると現役のF-35で超音速飛行はできるもののそれは限られた時間になるだろうとパイロットは話すだろうといい、確かにステルスコーティングは重要であるものの非常に高速で何かから逃げることはF-35の戦術の主要な特徴ではないとしています。
F-35は他の機体と同じでアフターバーナーにより超音速飛行飛行すると大量の燃焼を消費し航続距離が失われる他、大気により機体そのものが加熱し始めるためステルスコーティング云々以前に敵から発見されることになるとしています。
一方で別の退役海軍飛行士によると、特にステルスコーティングが剥がれるという欠陥については「『アフターバーナーの使用を一度に1分未満に制限しましょう』ということだ」と指摘しています。「これは、航空機が行うべきこととできることを考えると、かなり重大な制限だ」と説明しています。これは航空機がミサイルを回避したり空中戦で生き残るために高速で操縦しなければならない場合に問題が生じるとしています。
さらにステルスコーティングが剥がれた場合は修理が必要になり、F-35CやBのように艦載機として海外で半年以上の任務は、結局のところ母校に戻るまで破損した状態で戦わないと行けないといい、航空団における戦闘効率が低下するだろうと指摘しています。
したがって、ステルスコーティングが剥がれるという問題はF-35の維持コストを増加させるだけではなく敵からも狙われやすくなるため問題だと主張しています。
もちろんステルスコーティングの有無でF-35BおよびCの攻撃に関する戦闘能力が低下することではないため必要に応じて超音速飛行することで現場では対応可能ではないかと考えられます。
The Pentagon will have to live with limits on F-35’s supersonic flights
https://www.defensenews.com/air/2020/04/24/the-pentagon-will-have-to-live-with-limits-on-f-35s-supersonic-flights/
この問題はまともな超音速飛行が出来ないという以外も、「耐え難い」耳と副鼻腔の痛みを引き起こすコックピット内部の与圧スパイクが発生する、F-35AとF-35Bは着陸時にタイヤを破裂すると衝撃により両方の油圧ラインが遮断され操縦不能になるなど『最も申告な13の欠陥』の1つとして報告されていたものだとしています。
今回はその中でも超音速飛行に関する内容です。F-35Cについては当初4トンあまりの武装した状態でマッハ1以上のスーパークルーズ(非アフターバーナー使用で超音速飛行)できるなどと超音速飛行できるなどと製造元のロッキード・マーティンが資料などで紹介していたらしいのですが、実際は制限があることがわかりました。
確かにF-35BおよびCは超音速飛行そのものは問題なくできるものの、マッハ1.2を超える超音速飛行を維持し続けるとステルスコーティングが剥がれるなどのトラブルが生じることが確認されているとのことです。つまりステルス戦闘機としてのステルス能力が低下することを意味しており、記事では海軍のF-35Cによる超音速飛行による迎撃などは出来ないことを意味するとしています。
記事では「解決策として、操縦翼面の重量やその他の要件を満たしながら無制限の飛行環境に耐えることができる材料コーティングの長期にわたる開発と飛行テストが必要になる。その代わりに、(今は)この問題を高速飛行時間制限を設けることで手続き的に対処されている」としており、短時間の超音速飛行に留まらせることで機体性能を維持しているとのことです。
そして問題なのはステルスコーティングだけではなく高速飛行することでF-35の機体後部にある無数のアンテナにも影響を与える可能性があることをディフェンスニュースが情報を入手しているとしています。
▼F-35Cの離着艦(記事内容とは無関係)
「問題ない」「問題がある」
F-35BおよびCの超音速飛行に関する欠陥。ステルスコーティングが剥がれるということはほぼ事実であることは間違いないのですが、どの程度問題があるのかについてハドソン紙のアナリストで退役海軍士官というブライアン・クラーク氏は「超音速飛行はF-35の大きな特徴ではない」としています。理由はいくつかあり、要約すると現役のF-35で超音速飛行はできるもののそれは限られた時間になるだろうとパイロットは話すだろうといい、確かにステルスコーティングは重要であるものの非常に高速で何かから逃げることはF-35の戦術の主要な特徴ではないとしています。
F-35は他の機体と同じでアフターバーナーにより超音速飛行飛行すると大量の燃焼を消費し航続距離が失われる他、大気により機体そのものが加熱し始めるためステルスコーティング云々以前に敵から発見されることになるとしています。
一方で別の退役海軍飛行士によると、特にステルスコーティングが剥がれるという欠陥については「『アフターバーナーの使用を一度に1分未満に制限しましょう』ということだ」と指摘しています。「これは、航空機が行うべきこととできることを考えると、かなり重大な制限だ」と説明しています。これは航空機がミサイルを回避したり空中戦で生き残るために高速で操縦しなければならない場合に問題が生じるとしています。
さらにステルスコーティングが剥がれた場合は修理が必要になり、F-35CやBのように艦載機として海外で半年以上の任務は、結局のところ母校に戻るまで破損した状態で戦わないと行けないといい、航空団における戦闘効率が低下するだろうと指摘しています。
したがって、ステルスコーティングが剥がれるという問題はF-35の維持コストを増加させるだけではなく敵からも狙われやすくなるため問題だと主張しています。
まとめ
以上が記事内容になるのですが、実際のところステルスコーティングが離れた場合どの程度ステルス性が下がるのかは記載がなく不明です。それが数%程度であれば大きな問題ではないと考えられるのですが、仮に第4世代戦闘機みたいな状態になるとすれば致命的な欠陥ということになります。もちろんステルスコーティングの有無でF-35BおよびCの攻撃に関する戦闘能力が低下することではないため必要に応じて超音速飛行することで現場では対応可能ではないかと考えられます。