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先日ハワイ諸島の一つ、マウイ島で大規模な山火事とともに市街地でも大規模火災が発生し多くの家屋が消失するという出来事がありました。これに関して消防当局は消火栓からの水供給が無かったと説明していることが明らかになりました。

強風と共に異常な速度で広まったマウイ島大火。火の手が1km進むのにわずか30~40秒ほどしかかからなかったとも言われ、例えるならば日本の新潟県でも発生した強風による延焼と似た状況となっています。

今回の山火事からの消失面積は880万平方メートルという島の大きさとしては極めて深刻な火災となりました。そして人々が暮らす住居が消失するという事態になったのですが、なぜこれほど火の手が広まったのか。

もちろん様々な理由が重なったことが原因です。その原因の一つとして消火する水にあります。米国日刊ニューヨークタイムズが報じている内容として現地消防当局によると、西海岸のラハイナ村に出動した消防隊員らは火が広がるのを防ごうと急行したものの、周辺消火栓に水が不足していることを発見したといいます。つまり水がなく消火そものもができない事態に陥りました。

この地域の消火栓水源は河川や地下水などを通じて水を供給されているものの、干ばつや人口増加が理由で度々消火栓の水不足が発生していたといいます。さらに問題を悪化させたのは火災そものもです。記事では建物が消失する過程で水道管も破損し水が漏れ出たことでただでさえ低い水圧が低下。結果的に消火栓の水圧もほぼゼロ状態になったということのようです。

さらにヘリから海水による消火についてもあまりの強風で出動できなかったといい、火災と風により消火設備が完全に機能不全になったことも今回の大火の理由にもなりました。