image292

若い世代における失業率。日本では3%程度とされていますが、お隣中国はどうなのか。日本より経済成長も高いこともあり0に近いかと思いきや真逆のことが発生しているそうです。

香港メディアなどが伝えたところによると、中国国家統計局の公式の数値として発表していた年齢層で分けた失業率の公表を今後中止すると報じています。この中止については『一時中止する』としており、今後いつ再開するのかその判断は明らかになっていません。

なぜ中国政府が年齢層で分けた失業率を公表しないことにしたのか、それには理由があり最近一部メディアが中国における若年の失業率が今年5月に初めて20%を超えたと報じるなどしていたためと考えられています。

中国では失業率として16~24歳と25~59歳を分けてそれぞれ発表していました。そのうち16~24歳の高卒から大卒あたりの失業率が今年5月に初めて21.3%になったと報じていたものです。

なぜ公表を中止したのか

なぜ中国政府が年代別の失業率公表を中止したのか。政府によると「労働力調査統計をさらに健全化する必要があるため」などと主張しています。つまり統計のとりかたに問題があったという印象を受けます。

中国国家統計局は「経済・社会は絶えず発展・変化しており、統計業務も絶えず改善する必要がある」「2022年、中国の16~24歳の都市部の若者は9600万人余りでうち在学中の学生は6500万人余りに達した。在学中の学生の主な任務は学習であり、卒業前に就職活動をしている学生を労働力調査統計に含めるべきかどうかは、さらなる検討が必要」で教育部門が把握している状况から見ると「現在、大部分の卒業生はすでに就職先を決めている」としています。

つまりこの若年失業率が高い理由の一つとして大卒や進学しない若者、つまり高校3年生や大学4年生も労働力調査統計に含まれており、調査の時点でまだ就職が決まっていない学生も失業者としてカウントされていると読み取ることができます。

なぜ最高学年の学生が失業者の統計に入っているのかは謎ですが、中国では2021年頃の統計として学生を除く若者の失業者は18%近い数値になっている(日本は2.98%)とも言われており、学生が云々ではなくそもそも失業率が高いことは間違いないと考えられます。

参考:Record China