F-15 JASSM

国内メディアによると、米国務省は戦闘機などから放つ長距離巡航ミサイルJASSM-ERについて日本への売却を認めたと報じられてます。今回はこの兵器が一体どのような性能があるのか紹介します。

今回日本への売却が承認されたミサイルについては米議会でも承認を受ける必要があると思われるのですが、このような長距離を飛行する対地ミサイルについては初めてと考えられます。売却額は約1億400万ドル(約152億円)としており最大で50発導入するとしているため、様々な装備も含めて一発あたり3億円前後となります。

JASSM-ER

JASSM-ERことAGM-158はステルス性を考慮した継ぎ目が少ないなめらかな機体形状をしており、空対地ステルス巡航ミサイルとも表現されています。

JASSMはジャムズと呼ばれ、Joint Air-to-Surface Standoff Missile、統合空対地スタンドオフ・ミサイルの頭文字から来ています。ミサイルそのものは1996年から開発に着手し、量産が始まったのは2001年です。

▼AGM-158C LRASM 対艦ミサイルの例


AGM-158 JASSMとして初期型の空対地巡航ミサイルが運用され、今回導入するのはAGM-158B JASSM-Eという初期モデルよりも射程を伸ばした発展形になります。射程はあくまでカタログスペックで初期モデルの370kmから926km以上となりました。同ミサイルは対艦ミサイル型のAGM-158C LRASMも存在しています。

JASSM-ERの射程

こちらの画像は沖縄、小松、札幌から半径920kmの円です。どうミサイルは既にオーストラリア、フィンランド、ポーランドに輸出されています。

このミサイルのコンセプトは「パイロットを危険に晒すことなく堅固に防護された目標を攻撃できる長射程の巡航ミサイルを獲得すること」にあり文字通りステルスにより敵に探知されないまま対象を破壊することができます。

▼JASSM-ERを運用するF-15J
F-15

搭載できる機体は爆撃機B-52、B-1、B-2、戦闘爆撃機・戦闘攻撃機のF-15E、F-16、F/A-18、そしてF-35です。一方日本としてはF-15を近代化改修したF-15J J-MSIP機(F-15J改、F-15MJ)について、能力向上改修Japanese Super Interceptor(JSI)を施す形で運用するとしています。また将来についてはF-35が運用するということになります。