金君玉英雄_3

先日北朝鮮が発表したのは『金君玉英雄』と命名された戦術核攻撃潜水艦「841号」です。しかしこの船体は1950年代に設計された旧ソ連時代のロメオ型潜水艦を改造したもの確認されています。

今月6日、北朝鮮の東岸に位置する北朝鮮の新浦潜水艦工廠というところで行われたのは新型潜水艦の進水式典です。これは金正恩氏も出席し、見出しでも紹介したような命名などがされました。

実はこの潜水艦、すでにどのようなものなのかは明らかになっています。原型となったのは北朝鮮で現在も第一線で運用しているという主力潜水艦です。これは1950年代にソ連が製造・就役させたNATOネーム、ロメオ型潜水艦です。北朝鮮は1970年代にこれお中国から取得し、1995年までに国内で24隻就役させたといわれています。

金君玉英雄_1

そしてこの潜水艦を大幅に改造させたのが今回の金君玉英雄などと名付けられた船体です。特徴としてはミサイルを搭載するためセイル、艦橋後部に巨大な空間を設けて大型の弾道ミサイルなどを搭載できるスペースを確保した点です。

構造としては前に4つの大きな扉、後方に6つの小さい扉となっています。つまり前の大きいものは弾道ミサイル、後部は巡航ミサイルなどを発射する構造になっていると予想できます。

金君玉英雄_4

この潜水艦についてどのくらいの脅威となるのかについてはよく分かりません。ただ、第一に言えることは西側の対潜能力を見た場合、相当容易に発見できます。ただし、海中に潜まれた場合は地上とは異なりミサイルなどでは破壊することができず必ず魚雷といったものを用いる必要があります。

つまり北朝鮮としては核攻撃手段を地上に依存しない新しい能力を手に入れることが目的になっていると考えられ、船体の古さなどは関係ないものと思われます。それならば水中に発射管を作ればいいのではないかと考えられるですが、潜水艦に搭載した理由としては相手に与える心理的な脅威を考えた可能性も伺えます。

参考