これは米国食品医薬品局（FDA）の諮問委員会が満場一致で効果がないと認められたかなり珍しいケースで判断内容としてはプラシーボ効果、つまり「鼻詰まりなどに対して効く」と服用者の思い込むことで治ってしまう以上の効果がなかったというものです。

Over-the-counter cold medications don't work, FDA panel rules
https://newatlas.com/medical/cold-medications-ineffective-fda-panel/

記事によると今月12日、FDAの独立した一般用医薬品諮問委員会は、「提示された現在の科学的データは経口投与されるフェニレフリンが鼻うっ血除去薬として有効であることを裏付けるか?」という直接的な質問について投票を行いました。

経口投与のフェニレフリンの人間に与える効果については以前から疑問視されていました。医療専門家や市民の請願、研究からの継続的な批判を受けてこの問題に対処するために集められた16人の委員全員は「効果はない」として全会一致で示しました。


アメリカでは現在フェニレフリンを含む製品が多く市販されており、ナイキル、タイレノール、アドビル、ロビタッシン、スダフェッド、ベナドリルなどの人気ブランドを含む261種類に含まれておるとしています。

しかしフェニレフリンについては何十年も前から口薬の再評価を求めてきたといい、その効果は長らく疑問視されていました。また最近であれば2009年と2015年の研究としてプラシーボ効果(思い込み)以外で効果がないことがほぼ確実だとする研究結果がでていました。

フェニレフリンについてはすべてが効かないというものではありません。問題なのは口から飲むタイプです。この成分は鼻腔の腫れを抑えることで作用するもののフェニレフリンは腸で非常に効率的に代謝されるため血流に吸収される量がわずかでした。研究によるとこれは安全な投与量まで増やしたとしても吸収量は変わらないとしています。

そのためフェニレフリンを直接鼻腔にスプレーするようなものであれば、有効成分をターゲットに直接届けるためより効果的であることが証明されているとのことです。

*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。