ロシア D-44

既に一年半以上戦闘が続いているウクライナ。ロシアの兵器不足は当初から指摘されているのですが、ロシアがD-44という第二次世界大戦に生産が始まった兵器を運用し始めたと報じられています。

これは先月27日アメリカメディアのフォーブスが報じたもので、ウクライナのドローン部隊が戦場を偵察していたところ非常に古い形式の野砲が目撃され、なんと第二次世界大戦中に生産が始まったD-44だったとしています。

85mm D-44は旧ソ連が1944年、つまり第二次世界大戦中に設計されたもので始まったものでソ連は第二次世界大戦の末か終結後に運用されたとしています。以降生産は1953年頃まで続きワルシャワ条約機構諸国、中国や北朝鮮といった国でも生産・配備されました。

▼D-44の参考資料


これは野砲などと呼ばれているもので水平発射することができる以外も放物線を描いて長距離を攻撃することができます。D-44は先進的な軍隊を配備できていないアルジェリアやコンゴといった国がわずかに配備しているものです。中国でも既に退役しています。

ウクライナも使用している

実はロシアのD-44が確認されましたがもちろん旧ソ連のウクライナでも確認されています。

こちらがその映像になるのですが確かにD-44が映っています。

▼D-44のベースとなったT-36-85戦車
T-34-85

D-44は元々第二次世界大戦中のソ連戦車T-34-85の砲身を元に開発されたものです。性能としては最大で15kmほど砲弾を飛ばすことができます。

水平発射では距離1kmで最大100mmの貫通力がありHVAPという高速徹甲弾を用いれば180mmまで貫通できたとしています。この貫通力では現代戦車の正面装甲は抜けないレベルですが、側面といった弱点、これ以外にも野砲として敵陣地を曲射攻撃するという方法では依然として有効です。