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欧州コックピット協会 (ECA) が行った調査によると、ヨーロッパ地域におけるパイロットらの調査として実に4人中3人が過去4週間の飛行中に1回以上寝ていたと発表しました。

航空関連のニュースサイトAIR Liveによると、これは欧州コックピット協会 (ECA) がヨーロッパに位置する31か国に拠点を置くパイロット、6,893 人の大規模な調査を2023年7月に行った結果、過去4週間以内で飛行中に4人に3人が寝ていたと回答したものです。

REPORT 76% of European pilots admitted to have succumbed to a micronap during the previous four weeks

その回答としてパイロットの73%が十分な休憩時間が取れていないと回答しているといいます。法律によれば、6時間未満の飛行の場合は11時間の休息をとらなければならないとしているそうです。ただし、活動量が多い場合には休憩は6時間でもよいという内容が記載されています。

寝るパイロット、今から始まった話じゃない

実はこの飛行中に寝るパイロットは昔から問題視されています。



例えば英国航空操縦士協会は2013年にイギリスのパイロット500人を対象に調査を行ったところ、パイロットの56%が操縦中に居眠りをした経験があると解答しています。そして29%が「目が覚めたら副操縦士も眠っていた」と答えていたことが分かったとしています。つまり操縦桿を操作する二人のパイロットが飛行中に寝ていたという問題です。

寝たことで発生したトラブル

例えば2012年9月にオランダの格安航空会社トランサヴィアの旅客機で機長がコクピットに戻れないというトラブルが発生しています。事態はトイレ休憩に入った機長に代わりに副機長が操縦をしていたものの、トイレに行った僅かな時間に眠ってしまったというものです。
その後、機長は何らかの方法で閉ざされたコックピットに戻ることができたものの、そこには寝ている副機長の姿があったとされています。

また2020年にはオーストラリアでセスナ 208Bという小型機に対して航空管制官が応答を呼びかけたものの40分以上無視し続けるトラブルが発生。なんと機長がこの間眠り続け110kmも寝た状態で飛行していたことが明らかになっています。

管制官も寝る

このようにパイロットが寝る例がありますが地上の航空管制官が寝る例も報告されており、例えば2012年12月日本の香川県の高松空港でパイロットから応答を求めたものの交信できず、1人の管制官が寝ており、もう一人が夕食を買いに席を外していたことが明らかになりました。
この時二人は「ヘッドセットを付けずにスピーカーで音声を聞こうとして音量調整を誤った」「別棟の事務室で調べ物をしていた」と虚偽報告をしていたことが明らかになっています。