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アメリカが開発し西側で最も有名な空対空ミサイル『サイドワインダー』。主に敵のジェットエンジンから発する熱を探知し追尾、撃破する兵器ですが、アメリカ政府はこの兵器を運用する謎の防空システムをウクライナ納入すると発表しています。

今月11日、ロイド・オースティン米国防長官から明らかになったのは『ウクライナに供与される新たな防空システム』です。この防空システムで運用されるミサイルはAIM-9、つまりサイドワインダーです。

ワイドワインダーは現在戦闘機で運用される赤外線追尾ミサイルです。今回は『防空システム』としていることから地上から発射する形で運用することになることは確実です。しかしアメリカではサイドワインダーを発射できる地上兵器は存在していません。長官が説明した兵器は一体なにになるのでしょうか?



実はアメリカには過去に防空ミサイル車両としてMIN-72 チャパラルという車両が運用されていました。

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このチャパラルが運用していたのは4発のサイドワインダーミサイルです。アメリカでは1969年に運用画始まり1998年を最後に引退しています。

したがって予想では1998年頃まで運用されていた車両を復活させ近代化改修されたモデル、もしくは他国に残されている状態よい兵器を買い戻しウクライナ向けに近代化改修したものを輸出する可能性が考えられます。

ミサイルはAIM-9M?

車両は謎ですが輸出されるミサイルについては過去にアメリカが発表した対ウクライナ軍事援助パッケージとして発表した中に『AIM-9M』という記載があったらしく、ほぼ間違いなくこれになると考えられます。

AIM-9M _1

AIM-9M(下段)はサイドワインダーシリーズの中でも第3世代にあたる旧モデルで現在はAIM-9Xモデルが利用されています。

AIM-9Mの射程は18kmで飛行速度は最大マッハ2.5以上です。ただし地上からの発射になるためこれらスペックは半分~2/3程度になるものと考えられます。

参考