忠実な僚機無人機などと呼ばれているCCAという攻撃型無人機。フランク・ケンダル空軍長官によると今後、F-35といった高度な第5世代戦闘機やさらに発展させた第6世代戦闘機が行うことができるCCAの展開に関して、あくまで現在の価格としては見出しでも紹介したようにF-35の1/4程度を目指していると報じられてます。

CCA Loyal Wingmen Drones To Cost Quarter To Third Of An F-35
https://www.thedrive.com/the-war-zone/cca-loyal-wingmen-drones-to-cost-quarter-to-third-of-an-f-35

CCAは一般的な無人機よ同じように単体飛行することがえできるのですが、その本来の使い方についてはF-35といった有人戦闘機に随伴させる僚機とする目的で開発されているもので、有人機をサポートするという目的があります。これは戦闘機以外にもB-21といった最新鋭の爆撃機も随伴できると考えられます。

これら無人航空機について米空軍がどのように作戦で使用するのでしょうか。アメリカとしてはこれまでも特に中国との戦闘のような高度な戦場において将来的に重要な兵器となると説明し続けています。

F-35といった機体は非常に高価でありパイロットはさらに貴重で換えが効きません。そこで高度な無人機つまりCCAを利用することでF-35 1機で複数の無人機を引き連れた大規模な戦闘を手軽実現することができるとしています。

CCAについていくつか利点が記載されているのですが、以下のとおりです

• CCA のおおよその調達コストはF-35の「4 分の1～3分の1程度」になる
• ただし、空軍はまだCCAに求めるも重要な定義を確立しておらず要件の点で「適切なバランス」を導き出す初期段階のコスト
• CCAは有人戦闘機の前を飛行するかもしくは僚機として随伴して飛行でき、その中核となる要件に沿った有用な航続距離と積載能力が求められる
• CCAは有人戦闘機に搭載されているシステムを完全に補完することはできない
• CCAコンセプトでできることの1つはどのシステムを搭載するか、どの機能セットをモジュール設計にするかを選択できること
• 比較的短い滑走路から離着陸できる
• 目標として今後5年以内に CCAの「最初の増分」の量産を開始する。「できるだけ早く適切な量でそれ（CCA）を配備する目的がある」
• CCAは消耗品ではない。しかしそれらは、一部の損失を許容できる仕様とし運用に大きな影響を与えないシステムであることが目的です。つまりF-35のように生産に時間がかからず比較的早く生産できる必要があることも意味している
• 有人機の選定・開発のようにCCAは時間をかけて導入するような機体ではない
• CCAの保有数は1,000機を超える可能性がある
• 1,000機という数字を公表した主な理由は空軍がCCAプログラムに真剣に投資しているという明確なシグナルを産業界に出しているためだ
• CCAが空軍が現在、将来の中国とのハイエンドな紛争に勝利するための十分な作戦能力を提供すると期待しており費用対効果の高い「ヘッジ投資」の1つ

とうものです。結構重要なことがいくつか説明されているのですが、機体数については1000機を超えるというのもなかなか興味深いものです。

ちなみに現在のF-35のコストの1/4とするならばその費用は目安として2060万ドルになると説明されています。円の価値が低い現在の1ドル150の価値で計算すれば31億円、1ドル100円としても20億円です。現在F-35は1機1億ドル(100～150億円)の費用がかかっており非常に安価であることは明らかです。

いずれにしても現在米軍におけるCCAの取り組みについては多くが極秘となっています。しかし米軍が考える将来の戦闘機像としては1機の有人機に対して複数の無人機が随伴するというシューティングゲームのようなものとなっています。