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ロシアが開発し、少数機実戦配備されいてるというSu-57というステルス戦闘機。この機体に関して前後に2人搭乗する複座型を開発する特許が公開されたと報じられています。

ロシアの航空大手スホーイが2010年に初飛行させ2020年に運用が始まったとするSu-57。一人乗りの単座戦闘機として一般的な第5世代戦闘機になっているのですが、機体を改造し複座にするという特許が公開されました。

この複座Su-57に関して一部機体設計も変更されています。特に燃料タンクが大型化されているといい「航続距離と飛行時間が延長されている」としているものの、重量増加に伴い航続距離は必然的に落ちることになるので実際に差があるのかは不明です。
またコックピット周辺の形状も拡張されており機体形状が若干変更されているとのこと。

複座にした理由、西側機に複座がない理由

なぜステルス機戦闘機をわざわざ大型化し複座にしたのでしょうか。実は特許にその理由が記載されています。
本発明は航空分野、すなわち多機能複座ステルス戦術航空機に関して、広範囲の高度において超音速および亜音速の飛行速度で空中・地表および地上の目標を探知・破壊することを目的とするものである。ネットワークの作戦のための航空機の混合グループのため空挺指揮所となる
というものです。若干翻訳に誤りがあるとして、複座は戦闘機として運用するというよりも最近ロシアが開発を進めている無人戦闘機随伴させるためこの随伴機をコントロールするオペレーターが複座機に乗り込むという意図があると考えられます。

この無人戦闘機についてはアメリカなど西側では人工知能を搭載し外部からのコントロールが不要という『コラボレイティヴ コンバット エアークラフト(CCA)』と呼ばれているもので、F-35といった最新の機体でのみ運用可能なものですがこちらは単座機です。別途複座のF-35を開発してCCAのオペレーターとするという構想はいまのところ存在していません。



中国のJ-20というステルス戦闘機にもやはり複座機が開発されており、こちらも同じ用にCCAを運用するなど何らかの専属オペレーターとして搭乗していることが噂されています。

西側の単座F-35、東側のSu-57、J-20に差があるのかに関しては戦闘機そのもの処理性能、またCCAそのものの処理・制御性能に大きな差があると考えられます。一人のパイロットがCCAを引き連れて本当に任務を行えるのかについては、実際のところは地上のオペレーターが介入していコントロールすることも考えられ極力パイロットに負担をかけない運用が進められるものと思われます。

参考