男の子が夢見がちな『設定』として自分が乗った旅客機が何らかの理由で機長、副機長が操縦できない事態になる…というもの。そこで颯爽と自分がコックピットに乗り込み乗客を救う!という映画的な展開に至るのですが、現実的に着陸させることは可能なのでしょうか。
一般人が何らかの理由で旅客機を操縦しなければならない事態に陥ったとき安全に着陸させることはできるのか…この謎のテーマについてグリフィス大学で航空分野の研究者は以下のように回答しています。
Could You Land a Plane? A Surprising Number of People Think They Can : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/could-you-land-a-plane-a-surprising-number-of-people-think-they-can
まず今回の設定として機長、副機長のサポートが一切ない状態で一般人が地上の管制塔とのやり取りで旅客機を空港に着陸させることはできるのか、というものです。
実はその前に面白い調査結果が出ておりアメリカ人に対してアンケートをとったところ男女の成人の1/3が「管制塔の指導があれば旅客機を安全に着陸できる」と回答しています。さらに男性のみを見ると1/2が「着陸できる」と回答しているとのことです。
つまりアメリカ人男性の2人に1人は「旅客機の着陸なんて朝飯前だぜ!」とまるで新車を運転するかのように日頃から思っているということになるのですが現実的に可能なのでしょうか。
その理由について紹介すると一般人が商用ライセンス、つまり旅客輸送を行うパイロットになるには空気力学、航空法と飛行規則、気象学、航法、航空機システム、性能と飛行計画などの様々なジャンルの勉強が必要となるとしています。合わせてインストラクターの手ほどきを受けながらシミュレーターや実際に小型機を操縦してスキルを磨いていきます。
数年におよぶ長年の経験を経て民間航空機の操縦する準備が整うのですが航空学生らはそれなりにうまく離着陸はできるかもしれないもののまだ未熟だとしています。さらに数時間にわたる『高度』な理論・数十回のシミュレーターセッション、そして数百時間にわたる実際の航空機の訓練を含む、自分が乗り込む航空機のクセなども知るために訓練を受けることになるとしています。
確かに現在はマイクロソフトのフライトシミュレーターなどPCで非常にリアルなゲームは登場しているものの現実とは違うらしく、実際にパイロット育成で使うようなフライトシミュレーターには相当劣るというような表現がされています。
その上で、飛行の基礎を学んだことがない一般人が管制塔の指示だけで旅客機を着陸できる可能性はゼロに近いとした上で、今のパイロットがもつ高度なスキルを理解していただけるのではないかと書き綴っています。
彼はダレン・ハリソンさんで当時自分と妻を載せた小型機がフロリダ州上空で機長が意識不明となり操縦桿を握ることになりました。彼は飛行経験はゼロでしたが管制塔の誘導をもとにパームビーチ国際空港への着陸を成功させました。
その当時やり取りをしていた管制官は着陸を成功させるには通常だと20時間ほどの飛行訓練が必要ですが一発で成功させており、彼の着陸は10点満点中10点だったと評価されていました。
Could You Land a Plane? A Surprising Number of People Think They Can : ScienceAlert
https://www.sciencealert.com/could-you-land-a-plane-a-surprising-number-of-people-think-they-can
まず今回の設定として機長、副機長のサポートが一切ない状態で一般人が地上の管制塔とのやり取りで旅客機を空港に着陸させることはできるのか、というものです。
実はその前に面白い調査結果が出ておりアメリカ人に対してアンケートをとったところ男女の成人の1/3が「管制塔の指導があれば旅客機を安全に着陸できる」と回答しています。さらに男性のみを見ると1/2が「着陸できる」と回答しているとのことです。
つまりアメリカ人男性の2人に1人は「旅客機の着陸なんて朝飯前だぜ!」とまるで新車を運転するかのように日頃から思っているということになるのですが現実的に可能なのでしょうか。
基本的に着陸不可能
記事ではパイロットは離陸から着陸までどのようなことを行っているのかズラズラと記載しているのですが結論から先に紹介すると不可能だと判断しています。その理由について紹介すると一般人が商用ライセンス、つまり旅客輸送を行うパイロットになるには空気力学、航空法と飛行規則、気象学、航法、航空機システム、性能と飛行計画などの様々なジャンルの勉強が必要となるとしています。合わせてインストラクターの手ほどきを受けながらシミュレーターや実際に小型機を操縦してスキルを磨いていきます。
数年におよぶ長年の経験を経て民間航空機の操縦する準備が整うのですが航空学生らはそれなりにうまく離着陸はできるかもしれないもののまだ未熟だとしています。さらに数時間にわたる『高度』な理論・数十回のシミュレーターセッション、そして数百時間にわたる実際の航空機の訓練を含む、自分が乗り込む航空機のクセなども知るために訓練を受けることになるとしています。
確かに現在はマイクロソフトのフライトシミュレーターなどPCで非常にリアルなゲームは登場しているものの現実とは違うらしく、実際にパイロット育成で使うようなフライトシミュレーターには相当劣るというような表現がされています。
その上で、飛行の基礎を学んだことがない一般人が管制塔の指示だけで旅客機を着陸できる可能性はゼロに近いとした上で、今のパイロットがもつ高度なスキルを理解していただけるのではないかと書き綴っています。
実際は飛行経験ゼロの一般人が着陸に成功させている
全面的に否定された一般人の旅客機の着陸。しかし現実は必ずしもそうではなく2022年にフロリダ州で意識不明になった機長の代わりに一人の男性が操縦桿を握り小型機を安全に着陸させることに成功しています。彼はダレン・ハリソンさんで当時自分と妻を載せた小型機がフロリダ州上空で機長が意識不明となり操縦桿を握ることになりました。彼は飛行経験はゼロでしたが管制塔の誘導をもとにパームビーチ国際空港への着陸を成功させました。
その当時やり取りをしていた管制官は着陸を成功させるには通常だと20時間ほどの飛行訓練が必要ですが一発で成功させており、彼の着陸は10点満点中10点だったと評価されていました。