F-35ミラー1

アメリカで運用されているごく一部の戦闘機に、機体にミラーコーティングされた特殊機が存在します。今回、空母で運用されているF-35Cの尾翼の一部にコーティングがほどこされた機体が確認されました。

美しいほどの特殊コーティングがされたF-35C。これはアメリカ海軍の空母エイブラハム・リンカーンで運用されている空母艦載型のF-35Cで確認されたものとしてはこの1機だけがミラーコーティングが施されているといいます。

F-35C With Mirror-Like Coating Photographed Aboard Carrier
https://www.thedrive.com/the-war-zone/f-35c-with-mirror-like-coating-photographed-aboard-carrier

F-35Cの機体塗装はステルスコーティングがされており、その見た目は空や海の色に溶け込む灰色をしています。しかし、個々最近F-35以外にもF-22やF-117といったステルス機にのみ謎のミラーコーティングがほどこされた機体が確認されています。

▼ミラーコーティングされたF-22


F-35ミラー2

トップの写真とこちらの写真がミラーコーティングされたF-35Cです。尾翼のところにギラギラとした光を強く反射するコーティングが施されていることがわかります。

ただニ枚の写真を見比べると鏡が単純のように光は反射していません。鏡のように見える光を反射するような塗装になっているものと思われます。尾翼を見ても鏡のように反射したものが映し出されていません。

謎のミラーコーティング

このミラーコーティングについては何のために施されているのかはよく分かっていません。可能性が高い説としては赤外線捜索追尾システムに関連するものです。つまりステルス機であっても機体に熱をもつため赤外線で見ればそこで飛行していることがわかります。

つまり赤外線スペクトルで航空機の特徴を減少させることができ、ミサイルだったり赤外線を探知するレーダーから逃れることができるという説です。

いずれにしてもこのようなミラーコーティングが施された機体はアメリカ以外ではほとんど前例がないと考えられ、既に実用化レベルに達していると考えられることから、例えば開発中の第6世代戦闘機に使用する目的で試験としても運用されている可能性もゼロではないと思われます。

F-35_4

ちなみにこちらは2022年8月にはじめて確認されたアメリカ海軍のF-35Cです。同様にミラーコーティングがされているのですが、光の反射具合なのか今回のものとは異なっている可能性があります。