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中世ヨーロッパで多大な死者数を出したペスト、黒死病。ニューヨーク・タイムズはこのペストに例え韓国における世界トップレベルの人口減少について問題視しています。

韓国については世界でも極めて出生率が低い国と知られており、今後50年のうちに人口の3割近く少ない3700万人まで減るとされています。現在の韓国における出生率はわずか0.78人となり現時点で人口が増えるという見込みはでていません。

これに関してアメリカのニューヨーク・タイムズは「韓国が現在の出生率のままなら、黒死病に襲われた中世ヨーロッパ期よりさらに大幅な人口減少を経験することになるだろう」と表現しており、将来的に極めて深刻な事態を招くことになると主張しています。

実際のところペストに匹敵する人口減少になるのかは定かではないのですが、具体的な数値としては「200人の人口(100組の夫婦)が次の世代には70人に減る。その次の代では25人以下だ」と説明しており14世紀の黒死病が欧州にもたらした人口減少よりさらに急速なものになるとしています。

韓国の1960年から2021年までの合計特殊出生率の減少率は86.4%となっており地球上の217カ国・地域の中で最も深刻となっています。問題なのは戦争が発生してるわけでもなく、飢餓が発生しているわけでもなく、少なくと経済力は上位に入る国がこのような事態になっているのかです。



韓国でも20代男性の未婚率が95.5%となっており(先進国では目安として90%程度)、政府が「子育て支援」などと拡充しているものの効果はでていません。なぜここまで出生率が低下しているのかについては20代に徴兵制があるため自由な恋愛が難しいという側面もあるとされているのですが、就職難や住宅価格の高騰、それ以外にも育児の際に必要な教育費の負担などが増えているためだという見方もあり社会構造が原因となっているため根本的な解決が難しいということになります。

参考