
ロシア軍が今年から使用を始めたという無誘導爆弾に翼などの誘導装置搭載したUMPKという誘導爆弾。この兵器に関して搭載されている各種電子パーツはいったい誰が製造したものなのでしょうか。
ウクライナ侵攻で明らかになったのはロシアの兵器にはアメリカをはじめ様々な西側の電子パーツが使用されていることです。欧米各国はこのような理由からロシアに対して電子パーツの輸出を禁止。以降、ロシア周辺国ではカメラなどドローンで利用できる機器が盗まれるという出来事が相次いで発生していました。
Russia tries to conceal origins of its glide bomb components
https://defence-blog.com/russia-tries-to-conceal-origins-of-its-glide-bomb-components/
そんなロシアで最近開発されたのはUMPK(Unifitsirovannyi Modul Planirovaniya i Korrektsii)と呼ばれる航空機から投下する航空爆弾です。見出しでも紹介したように既存の無誘導状態で自由落下する爆弾に翼と誘導装置を搭載することで精密誘導爆弾にすることができるキットを取り付けたものです。
同様のものはアメリカではJDAMとして昔から利用されています。

ウクライナによるとこのUMPKは2023年初頭から使われはじめたとしているのですが、2023年5 月と11 月に回収されたUMPKキットからいくつか興味深いものがわかりつつあります。まず全体的なサイズについては主翼は2m32cmあり後部の尾翼は103cmです。全体の長さは記載がなく不明ですが2メートル程度はあります。
もちろん精密誘導を行うには衛星通信や各種電子パーツが必要です。問題なのはその電子パーツ、および実装されている基盤も含めて一体どこが製造したものかです。
▼2023年10月に落下した爆弾から回収されたパーツ

ウクライナ側の調査結果として、GPS誘導についてはKometa衛星ナビゲーションモジュールが利用されているといい、これ自体はロシア国内外で製造された電子部品が使用されてるとのこと。ただし、国産ではない商用の電子パーツが使用されていると考えており、その証拠なのか回収された電子チップにはメーカー名などの記載がなく意図的に消されているとのこと。もちろん国内で製造した可能性もあるもののロシアとしてはどこで製造しているのかを隠す必要があるため行われていることは十分に考えられます。
▼上下逆さま状態で取り付けられているUMPK

このUMPKキットについてはアメリカなどが使用するJDAMに比べて圧倒的に簡素で即席で製造されたものであることは明らかです。製造コストも明らかに安価と考えられ、予想ではJDAMキットの半額以下。それどころか1/10程度でもおかしくはないという粗い作りになっています。
ウクライナによると投下した空域から50kmほど飛翔して建物に命中したとも話しており、少なくとも数十kmは飛翔する新しい兵器をロシアは運用し始めたということになります。
Russia tries to conceal origins of its glide bomb components
https://defence-blog.com/russia-tries-to-conceal-origins-of-its-glide-bomb-components/
そんなロシアで最近開発されたのはUMPK(Unifitsirovannyi Modul Planirovaniya i Korrektsii)と呼ばれる航空機から投下する航空爆弾です。見出しでも紹介したように既存の無誘導状態で自由落下する爆弾に翼と誘導装置を搭載することで精密誘導爆弾にすることができるキットを取り付けたものです。
同様のものはアメリカではJDAMとして昔から利用されています。

ウクライナによるとこのUMPKは2023年初頭から使われはじめたとしているのですが、2023年5 月と11 月に回収されたUMPKキットからいくつか興味深いものがわかりつつあります。まず全体的なサイズについては主翼は2m32cmあり後部の尾翼は103cmです。全体の長さは記載がなく不明ですが2メートル程度はあります。
もちろん精密誘導を行うには衛星通信や各種電子パーツが必要です。問題なのはその電子パーツ、および実装されている基盤も含めて一体どこが製造したものかです。
▼2023年10月に落下した爆弾から回収されたパーツ

ウクライナ側の調査結果として、GPS誘導についてはKometa衛星ナビゲーションモジュールが利用されているといい、これ自体はロシア国内外で製造された電子部品が使用されてるとのこと。ただし、国産ではない商用の電子パーツが使用されていると考えており、その証拠なのか回収された電子チップにはメーカー名などの記載がなく意図的に消されているとのこと。もちろん国内で製造した可能性もあるもののロシアとしてはどこで製造しているのかを隠す必要があるため行われていることは十分に考えられます。
▼上下逆さま状態で取り付けられているUMPK

このUMPKキットについてはアメリカなどが使用するJDAMに比べて圧倒的に簡素で即席で製造されたものであることは明らかです。製造コストも明らかに安価と考えられ、予想ではJDAMキットの半額以下。それどころか1/10程度でもおかしくはないという粗い作りになっています。
ウクライナによると投下した空域から50kmほど飛翔して建物に命中したとも話しており、少なくとも数十kmは飛翔する新しい兵器をロシアは運用し始めたということになります。