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ウクライナに侵攻して来年で2年目を迎えるのですが、ロシアの砲弾不足に関してプーチン大統領は廃棄される軍事装備に関して改めて見直すことを検討していると報じられています。

ロシアの軍事ニュースサイトによると、ことは2023年11月14日行われたロシアの政府幹部会議でプーチン大統領は2011年から2015年(年製?)の武器その軍事装備の廃棄に関する連邦目標計画 (FTP) を検討することを提案したと報じています。

Миллионы тонн просроченных боеприпасов: не утилизировать, но пустить в дело
https://topwar.ru/232977-milliony-tonn-prosrochennyh-boepripasov-ne-utilizirovat-no-pustit-v-delo.html

このFTPには廃棄に10年間で連邦予算から390億ルーブル以上が割り当てられる予定だったものの、今年は連邦政府の目標プログラムがなかったため資金調達は国家防衛令の枠内で37億ルーブルの額で実施されたと付け加えたとしています。

砲弾などには数年以上の使用期限が付けられており期限に達した兵器は廃棄されます。廃棄にもお金がかかるのですが、記事ではロシア国内にいったいどれだけ処分する必要がある砲弾があるのかその量については正確に把握するような文書というのは公開されていないといいます。

今回廃棄を見直すとした理由はどこにあるのか?それはウクライナ侵攻でロシアが深刻な砲弾不足に陥っており、ウクライナの地で北朝鮮の砲弾が見つかっていることから相当深刻な状況になっていることは明らかです。

しかし記事では使用期限切れの砲弾などを使用した結果、発射時に爆発するなど問題が発生すると指摘しています。例として多連装ロケット砲の砲弾、つまりロケットのように個体燃料を燃焼するタイプでは発射プロセス中に装薬の均一な燃焼を確保する必要があり、使用期限切れのものは保管中に固体推進薬に欠けや亀裂が生じる可能性があり結果燃焼面積が急激に増加し弾体が破裂します。この場合、飛翔中に爆発するというよりも高い確率で燃焼開始と同時に発生する可能性があるとしていいます。

期限切れでも利用価値がある

非常に危険な使用期限切れの砲弾ですがこれはこれで利用価値はあります。記事で紹介されているのは例えば歩兵が使用する対戦車ミサイルであればドローンに搭載し自爆兵器として用いることで、使用期限切れだとしても比較的安全に運用できるだろうとしています。

▼発射するのは危険だとしても、ドローンで直接あてれば自軍への被害は無い
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それ以外にも重い砲弾であれば例えば対戦車地雷を敷設するときに使用期限切れの152mm砲弾を1つまたは2つ埋めることで威力を増すことができるとも指摘しています。

このよに通常の車両などからの発射には適さない使用期限切れの砲弾であったとしても利用価値はゼロではないとしています。同様の問題については既にウクライナ側も非常に古い機関銃などを使用していることが明らかになっており、戦場では期限切れの問題以上に深刻な問題となっています。