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激しい異痛みを生じる尿路結石。これは主に結晶質のシュウ酸カルシウムが蓄積し腎臓で塊になり尿路で詰まることで発生するのですが、体内の様々な細菌が蓄積を防いでいることが明らかになりました。

人口の10人の1人が腎臓結石症を患ったことがあるとされる現代、その数は増加傾向となっているとされているのですが、この結石の発生について体内、特に腸内の細菌群との関連性が示されているといいます。

Healthy oral, gut and urinary bug network can smash kidney stones
https://newatlas.com/medical/healthy-bug-network-kidney-stones/

腎臓結石症はかつては肥満と老化に関連していると考えられていたもののここ数十年で多くの若い女性や子供が診断されるようになり肥満や老化とは異なる例も確認されているといいます。

そんな腎臓結石症について腎臓で蓄積を防ぐ細菌オキサロバクター・フォルミジェネスなどが特定されており、この微生物が老廃物を分解してくれる有益な存在となっています。新しい研究では複数の細菌が関係して防いでいることが明らかになりました。

▼健康な対照者(HC)、結石形成者(SF)、手術中の結石形成者(SF-OR)、および腎臓結石そのもの(Stone)の尿中のマイクロバイオーム組成の違い
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ローソン健康研究所によると「微生物は健康な人には安定して有益な一種のネットワークを形成しているものの腎臓結石を患っている人ではそのネットワークが壊れている」とし結果的に不要な老廃物や成分を細菌が分解できなくなり、結果的に腎臓結石症を患う…というケースがあるといいます。

では崩れた体内の細菌を復活させるにはどうすればいいのか。記事では健康な口腔、尿路、腸内マイクロバイオームを維持する最善の方法として腸に良いヨーグルトや発酵食品、窒素を豊富に含む高繊維食品セロリなどの野菜を食べることが望ましいとしており、体内の細菌を殺す抗生物質の使用はできる限り最小にしたほうがよいとしています。

腎臓結石については体内の水分不足も原因とも言われており、特に水の摂取や体を動かす機会も減る冬場は注意したいところです。

*抄訳したものを掲載しています。医学的な内容につきましては必ず医師の説明を受けてください。