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強大な軍事力を持ちつつある中国。既に長距離の敵国を核攻撃できる様々な兵器を保有しているのですが、これに関して燃料ではなく水が入れられるなど相次いで不正が見つかったなどと一部で報じられています。

TheDriveによると、この問題は2023年末に中国国防相やその他多数の高官の解任されその後行方つかめなくなった一連の処分がこれに当たるとしています。今回報じられたのは大陸間弾道ミサイルなどに必要な液体燃料を水としてその差額を得た連中がいるなどと考えれない汚職があったとしています。

Water-Filled Missiles, Silo Problems Behind China Purge: Report
https://www.thedrive.com/the-war-zone/water-filled-missiles-silo-problems-behind-china-purge-report

この内容はブルームバーグが報じたものでアメリカの諜報機関に詳しい匿名の人物の話として、人民解放軍ロケット部隊(PLARF)を巡る問題があり「米国の評価として燃料の代わりに水で満たされたミサイルがあったり、効果的に発射できるように設計された弾道ミサイルサイロの蓋が機能しないなどの例がある」と主張しているものです。

仮にこの情報が仮に正しいとして進めると、大陸間弾道ミサイルの燃料は主に液体燃料と固体燃料式の2つがあります。液体燃料はDF-5シリーズがありDF-4に関しても液体燃料としているのですが現在は退役し配備はされていないと考えられています。



液体燃料の大陸間弾道ミサイルは一般的に通常配備時は燃料を入れた状態で配備はされていません。理由は常に引火と爆発の恐れがあることと、そもそも燃料が有毒で腐食性が高く危険であるためです。そのため一般的なロケットと同じように発射前に燃料を注入して発射するものの早くても補給には30分は時間がかかると見ています。

ただしこれらの情報はよくわからない部分があり、燃料問題はミサイルの姿勢制御に使用するスラスターの燃料の可能性や、ミサイルではなくこのミサイルの燃料を保管するタンクの方だった可能性もあると指摘されています。その他にも巡航ミサイルであれば大半が液体燃料を用いるためこちらでもあった可能性があるとのこと。

水に置き換え利益に、腐敗はどこまで

中国ではかつてガソリンスタンドから水がでてきたという例が過去にいくつか報じられていました。その背後にあるのは金です。安価な水と燃料を置き換えることでその差額を得ようという実は世界でよく見られる軍事腐敗の一つだと指摘されています。

中国の最高立法機関は国防関係者9名を解任しました。そのうち5名はミサイル部隊に関係していたことがわかっています。更にその2名は軍の武装を担当する装備開発局の関係者だったとしています。また国有ミサイル製造会社の幹部3名を解任したこともわかっています。

なぜ解任させたのかは何らかの問題があったためであることは間違いないのですがその理由は公式に発表はされておらず明らかになっていません。いずれにしても中国国防相のクビが飛ぶレベルの重大な問題があったことは間違いなく実際のところは更に深刻な状況があった可能性も伺えます。