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1日に発生した能登地震に関して、穴水高校に設置された自販機が破壊された件について北陸コカ・コーラボトリングは無断で破壊されたとして被害届けを提出、壊した本人が許可を得たと主張するものとは異なる内容になっています。

めちゃくちゃに破壊された自販機。自販機が破壊されたのは地震発生した1月1日当日、具体的には震災発生からわずか4時間後の午後8時です。設置してあるのは石川県立穴水高校(穴水町)で当時は断水していました。

この自販機が注目されたのは読売新聞が「自販機が壊され飲料・金銭が盗まれた」と報道したことです。記事では「4〜5人の男女により自動販売機がチェーンソーで破壊され中身の飲料や金銭が盗まれたという」と報じました。しかし北國新聞は自販機を壊した人は飲料水確保の為に管理者に確認したうえで破壊したとし、石川県警も事件性は無いと判断したと報道しました。

この報道を受けてSNSでは「避難者を犯罪者にしてあげた!」などと炎上。読売新聞の報道を相次いで批判する内容が投稿されていました。

コカ・コーラ被害届け提出

その後騒動は収まったものの、続報として読売新聞によると北陸コカ・コーラボトリングが当該自販機が破壊されたとして被害届けを警察に提出しました。記事では「同校に避難していた人たちに配られたとみられるが、同社や同校には無断で壊されたという。 県警は器物損壊事件に当たる可能性もあるとみて関係者から話を聞いている」としています。つまり設置した業者、設置されている場所の管理者から許可は得ず破壊したということになります。

石川・穴水の高校に設置の自販機破壊、北陸コカ・コーラが被害届…住民ら100人避難先
https://www.yomiuri.co.jp/national/20240120-OYT1T50051/

合わせて記事によると目撃した男性らによると破壊されたのは1日午後8時ごろで4~5人の男女が「緊急だから」などと主張し自販機を工具でこじ開け内部を破壊。飲料を取り出して避難者らに配ったとしています。

しかし高校の校長および職員らは壊してよいという許可は出していないといいます。もちろんコカ・コーラ側も「自販機を壊してもいいという許可は出していない。緊急時だからといって、壊して飲料を取り出すことを認めることは出来ない」としています。

報道のありかた

まず今回の出来事について結果としては読売新聞の最初の報道が結局は正しかったものと思われます。ただ金銭が盗まれたのかについては記載がなく不明です。北國新聞は「飲料水確保の為に管理者に確認したうえで破壊、石川県警も事件性は無いと判断した」という内容が記載されている許可を得たというのは壊した本人の発言であり、誰に許可をとったのかという趣旨や許可をとったとする人物はでてきていません。