海外で参入が相次ぐ民間宇宙開発企業。スペースX筆頭に拡大しているのですが、その一つ日本のスペースワンは今年3月に紀伊半島から小型ロケットを打ち上げる予定を発表しました。この規模のロケットは日本では民間初と考えられます。
キヤノン、IHI、清水工業など複数社が出資する形で設立された日本の民間宇宙開発企業スペースワン。2018年に設立し、ロケットの発射場は和歌山県串本町に建設され「スペースポート紀伊」と命名されています。
現在、実際にロケットを打ち上げた実績は無かったのですが、2023年3月9日に同社が運用するロケット『カイロス』初号機を打ち上げると発表しました。当初このロケットは2022年の打ち上げを予定していたものの新型コロナウイルスが理由で延期されていたとしています。
プレスリリース:カイロス初号機の打上げ予定について
https://www.space-one.co.jp/news/news_20240126.pdf
固体燃料を用いる理由は管理面そして即応性が高く、受注してから短期間で発射することができるため顧客としても費用対効果が高いという特徴があると考えられます。過去の情報ではカイロスロケットの組立から発射実施までは最短で7日間で行うことができるとされています。
一方で固体ロケットは燃焼時の振動の問題がでてくるため精密機器が搭載される人工衛星には条件的に難しいことがあるものの、振動を緩和する技術も取り入れられているものと思われます。
スペースワンのカイロスロケットについては打ち上げコストは非公開となっており詳細は不明です。海外の同様の民間小型ロケットを見るとロケット・ラボのエレクトロンロケットがあります。1回あたり750万ドルとなっており今後さらに低価格のロケットが多く登場してくるということになります。
目安としては搭載する衛星1kgあたり200万円~程度で打ち上げを行えないと海外のロケットよりもコストパフォーマンスが悪くなるということになります。もちろん輸送や人員派遣などの費用も国内ではより安価にできるので必ずしも同等になるとは言えません。
いずれにしても年間打ち上げ回数を20回前後を目標としておりこの規模のロケットを民間企業で打ち上げるのは国内初です。世界的に衛星は小型軽量化の傾向が進んでおり、より安価な小型ロケットが登場したことで人工衛星打ち上げ需要は増えていくとされています。
現在、実際にロケットを打ち上げた実績は無かったのですが、2023年3月9日に同社が運用するロケット『カイロス』初号機を打ち上げると発表しました。当初このロケットは2022年の打ち上げを予定していたものの新型コロナウイルスが理由で延期されていたとしています。
プレスリリース:カイロス初号機の打上げ予定について
https://www.space-one.co.jp/news/news_20240126.pdf
カイロスロケット
今回打ち上げるスペースワンのカイロスロケットは国際宇宙ステーションが周回しているような高度500kmの地球低軌道に対して250kgという実用十分な打ち上げ能力があります。ロケット本体は全長18メートル、重量23トンで、3段式になっており全段固体燃料が使用されています。ロケットの上段には正確に軌道投入できるように液体エンジンも搭載しています。固体燃料を用いる理由は管理面そして即応性が高く、受注してから短期間で発射することができるため顧客としても費用対効果が高いという特徴があると考えられます。過去の情報ではカイロスロケットの組立から発射実施までは最短で7日間で行うことができるとされています。
一方で固体ロケットは燃焼時の振動の問題がでてくるため精密機器が搭載される人工衛星には条件的に難しいことがあるものの、振動を緩和する技術も取り入れられているものと思われます。
打ち上げコスト非公開
ロケットというのはあくまで運搬するものです。地上ではトラックと同等であり輸送コストを安くすることが顧客獲得と年間の打ち上げ回数を多くできることに直結します。スペースワンのカイロスロケットについては打ち上げコストは非公開となっており詳細は不明です。海外の同様の民間小型ロケットを見るとロケット・ラボのエレクトロンロケットがあります。1回あたり750万ドルとなっており今後さらに低価格のロケットが多く登場してくるということになります。
目安としては搭載する衛星1kgあたり200万円~程度で打ち上げを行えないと海外のロケットよりもコストパフォーマンスが悪くなるということになります。もちろん輸送や人員派遣などの費用も国内ではより安価にできるので必ずしも同等になるとは言えません。
いずれにしても年間打ち上げ回数を20回前後を目標としておりこの規模のロケットを民間企業で打ち上げるのは国内初です。世界的に衛星は小型軽量化の傾向が進んでおり、より安価な小型ロケットが登場したことで人工衛星打ち上げ需要は増えていくとされています。