ロシア軍の毒ガス兵器

ウクライナ当局によるとロシア軍が2023年12月ごろより局所的に人体に有害なガス兵器を使用し始めたと報告しています。(2024年2月2日 記事タイトル・内容を変更しています)

Defenseblogによるとウクライナ軍参謀本部が今月発表した内容として、2023年12月ごろよりウクライナ軍に対して新型手榴弾を初めて使用しており、このRG-Vo手榴弾というにはクロロアセトフェノンという化学物質が詰められていると報道官が述べました。

Russian troops use gas grenades with CN agent
https://defence-blog.com/russian-troops-use-gas-grenades-with-cn-agent/

ロシア軍が使用したこの手榴弾は催涙剤に分類される有毒物質だといい、人間の致死毒性量は11 mg-min/m3。「このようなガスは約70滴で成人を死亡させるのに十分だ」と説明しています。

ロシア軍の毒ガス兵器_1

ロシア軍の毒ガス兵器_2

クロロアセトフェノンについてはリンゴの花のような匂いがする鋭い刺激臭が特徴だとしており、2023年12月中におけるロシア軍による有毒ガス手榴弾の使用は各地で81回報告されています。

ロシアは化学兵器禁止条約の批准国で2017年にロシア国内に残っていた化学兵器の破棄を完了したと発表しています。ウクライナ側の発表としてこのガス兵器により死者はでていないものの重症者もいる説明しています。

追記
クロロアセトフェノンについては実は毒ガス兵器にも用いられるものの防犯グッズの催涙スプレーとし市販されているものもあるそうです。したがって今回の兵器が催涙ガスなのかそれもと毒ガス兵器として使用しているのかは不明です。クロロアセトフェノンについては濃度が高ければ呼吸困難を引き起こし死亡する恐れがあります。

そのため記事タイトル、及び内容をサリンやVXといった『毒ガス』という意味合いがある表現から、人体に有害なガス兵器という内容に変更しています。