未だに謎が多いロシアのステルス戦闘機Su-75。実はソ連崩壊後のロシアが設計した戦闘機としては初の単発戦闘機で特に海外への輸出を軸に開発されているのではないかとされているのですが、ここ最近、特にウクライナとの戦争が始まって以降はほとんど報じられることもありませんでした。

Ростех сообщил о внесении технических изменений в конструкцию перспективного российского истребителя Су-75
https://topwar.ru/235495-rosteh-soobschil-o-vnesenii-tehnicheskih-izmenenij-v-konstrukciju-perspektivnogo-rossijskogo-istrebitelja-su-75.html

今回報じられたSu-75についてロステックによると具体的にどこにどう変更が加えられたのかは詳細は明らかにしていないものの、この変更は機体の潜在的な購入者からのフィードバックにより行われたとしており、要するに海外の顧客が不要だというものを取り外し、置き換えすることでよりコストパフォーマンスよく仕上げていることを意味すると考えられます。

Su-75については現在単座、訓練機などで必要な複座、そして人が乗り込まない無人の3つのバージョンが開発されています。機体についてはロシア空軍向けと海外の顧客へ納入を考慮し設計されており、公式発表として、最大速度はマッハ2、航続距離は3000km、爆弾などの搭載量は最大7,400kg、人工知能によって操縦がサポートされるほか機体には5発のミサイルを内蔵。機外にも複数のミサイルを搭載できる…としています。

▼Su-75のコックピット(モックアップ)


機体はモックアップが2021年に発表され2023年に初飛行するとしているものの現時点で初飛行した様子は伝えられていません。またロシア兵器には多くの西側の電子パーツが使われていることが明らかになっており、置き換えには時間を要することが考えられます。ウクライナ情勢からくるこのようなサプライチェーンの影響、ロシア兵器の信頼性の低下やロシア兵器を購入するという印象の悪化もあり生産スが予想を上回る可能性も考慮すると製造コスト自体も高くなることが予想されます。

あくまでロシア側の発表として導入コストはSu-75はアメリカのF-35の7分の1程度としているものの、このような低価格でF-35と太刀打ちできる十分な性能のある戦闘機がロシアで作れるとは到底考えられず、F-35との戦力差は世代が違うレベルになっているものと考えられます。